トラに会える動物園【アムール・スマトラ・ベンガル】種類別リスト 2022年
みなさんは「何」トラを見たことがありますか?
実は日本では3亜種「アムールトラ」「スマトラトラ」「ベンガルトラ」が飼育されています。
トラに種類があることを知らない方も意外とおおいのでは?しかし、種類がちがえば見た目もちがいます。
そこでzoo zoo diaryはトラに会える動物園リストを種類ごとに作成しました。会ったことのない、または会いたい種類のトラをワンクリックでさがすことができます。
さらに赤ちゃん誕生や動物園間の移動などトラにまつわるニュースを随時更新中です。

トラとは?
食肉目ネコ科ヒョウ属。
トラはロシアやインド、東南アジアなど寒いところにも暖かいところにも生息しています。
小さなトラは全長200cm体重100kg以下、大きなトラは全長300cm体重300kgと幅があります。
分類「種」としては1種。さらに細かな分類「亜種」は生息地ごとに9つ確認されています。
トラの亜種
- ベンガルトラ P. t. tigris
- アムールトラ P. t. altaica
- インドシナトラ P. t. corbetti
- マレートラ P. t. jacksoni
- アモイトラ# P. t. amoyensis
- スマトラトラ# P. t. sumatrae
- カスピトラ* P. t. virgata
- バリトラ* P. t. balica
- ジャワトラ* P. t. sondaica
IUCNレッドリスト *絶滅(EX)#深刻な危機(CR)その他 危機(EN)
悲しいことに3亜種はすでに絶滅。のこる6亜種のトラはすべて絶滅の危機に瀕しています。
日本では現在9つのうち3つのトラ「アムールトラ」「スマトラトラ」「ベンガルトラ」を飼育・展示しています。

【関連記事】トラって何種類?日本で会える虎の特徴と見わけ方
アムールトラに会える動物園【26か所】
ロシアに生息するアムールトラ。
尾をふくむ全長3メートル、体重は180kg超!ネコ科最大の動物といわれています。
アムールトラはさむい地域に暮らすため、毛が密で長いことが特徴です。
生息数は400頭ほど。絶滅のおそれがきわめて高い動物(IUCNレッドリスト危機)です。

そんな希少なアムールトラ。
日本では北海道から九州まで26施設あわせて50頭以上のアムールトラが飼育されています(2022年11月現在 zoo zoo diary調べ)。
北海道~関東
- 旭山動物園
- おびひろ動物園
- 釧路市動物園
- 円山動物園
- 大森山動物園
- 茶臼山動物園
- 宇都宮動物園
- 那須どうぶつ王国
- 多摩動物公園
中部~関西
- 富山市ファミリーパーク
- いしかわ動物園
- 富士サファリパーク
- 日本平動物園
- 浜松市動物園
- のんほいパーク
- 京都市動物園
- アドベンチャーワールド
- 天王寺動物園
- 王子動物園
中国~九州
- 安佐動物公園
- 福山市立動物園
- 徳山動物園
- 到津の森公園
- 福岡市動物園
- アフリカンサファリ
- 熊本市動植物園
【関連記事】50頭以上!日本にいるアムールトラ【動物の相関図】2022年8月
アムールトラは見れません|アフリカンサファリ
2018年、大分県・アフリカンサファリはアムールトラ飼育をはじめました。
山口県・徳山動物園から2015年生まれのオス「シュウ」が来園。翌年には東京都・多摩動物公園から2010年生まれのメス「アイ」がやってきました。
2頭は繁殖のための移動とのこと。
すでにベンガルトラがいることから展示スペースが限られ、2022年11月現在、アムールトラの展示は行われていません。
バックヤードの環境や2頭の相性が気になるところです…。
【関連記事】大分アフリカンサファリおすすめ動物一覧
円山動物園|1歳のアムールトラ来園
2021年1月、国内最高齢だったアムールトラのメス「アイ」が亡くなり、展示が終了していた札幌市・円山動物園。
2022年10月に静岡県・浜松市動物園より2021年生まれのオス「トート」がやってきました。
年老いたアイとは正反対のまだまだ幼いトラです。
アムールトラはさむい地域に生息する動物。トートは札幌の環境にあっという間に慣れ、元気に過ごしています。
那須どうぶつ王国|はじめてのトラ
2022年5月、栃木県・那須どうぶつ王国は秋田市・大森山動物園より2019年生まれのオス「レイ(令)」をうけいれました。同園はじめてのトラ飼育です。
レイをむかえいれるために、那須どうぶつ王国はアムールトラ展示場「シベリアンテリトリー」をつくりました。樹木をうえ、高低差をもうけるなど生息地環境再現につとめています。
シベリアンテリトリーは2022年7月15日にオープン。初日からレイは大きな人気を呼んでいます。
今後、事故がないように、いつか繁殖に成功するように、応援しています。
茶臼山動物園|繁殖をめざす若トラ
2018年6月、長野市・茶臼山動物園で4頭の赤ちゃんが生まれました。1頭はまもなく亡くなりましたが、3頭(オス1頭メス2頭)が元気に成長。
2019年5月、オスの「ミタケ」がいしかわ動物園に、6月にはメスの「ホタカ」が富士サファリパークに移動しました。
3つ子をふくめ5頭を出産した「ミライ」は今後の繁殖にも期待されていました。しかし、2019年12月、9歳という若さで死亡しました。
父親「リング」は生涯に3頭のメスと繁殖!日本のアムールトラ個体数を大いにふやしてくれました。2020年1月、惜しまれつつ16歳でその生涯を終えました。
そして2020年4月、最後の3つ子「アヅミ」が広島県・福山市立動物園にうつり、茶臼山動物園でのアムールトラ飼育は終了しました。
【YouTube】長野市茶臼山動物園アムールトラの赤ちゃんのようすをチェック!
トラ舎が空室のまま約1年。ついに、茶臼山でアムールトラに再会できる日が来ました!
2021年3月、秋田県・大森山動物園より2019年生まれのメス「ナゴミ(和)」が来園。
さらに2022年4月、旭山動物園から2020年生まれのオス「シン(新)」がやってきました。
2022年7月よりシンも公開されています。まだナゴミと同居はしておらず室内・屋外の交代制です。
将来、アムールトラの森という自然環境に近い展示場へと再整備される予定がある茶臼山動物園。
アムールトラ繁殖成功例がある数少ない動物園です。今後の展開に目がはなせません!
いしかわ動物園|トラ2亜種を展示
2019年に茶臼山動物園よりミタケ(2018年生)がやってきた石川県・いしかわ動物園。
すでに1999年生まれのベンガル系トラ「マドラス」と2014年生まれのホワイトタイガー(ベンガル系トラ白変種)「クラウン」がいましたが、アムールトラ展示は初めてです。
さらに2020年、大森山動物園より2019年生まれのメスの「ツキ(月)」が来園。将来はミタケとの繁殖をめざしています。
いものところ日替わりでミタケとツキを展示しています。若い2頭の動向に注目です!
2021年7月、マドラスは日本最高齢22歳で亡くなりました。とても長生きでした。
2022年11月現在、いしかわ動物園はアムールトラのミタケとツキ、ベンガル系トラのクラウン(白変種)あわせて3頭のトラを飼育しています。
【関連記事】ホワイトタイガーとは?白いトラに隠された動物繁殖の真相
復興!熊本に猛獣が帰ってきた
2016年熊本地震の影響により熊本市動植物園は大きな被害を受けました。
その際、アムールトラ、ライオン、ユキヒョウ、ウンピョウはそれぞれ北九州市・到津の森公園、大分県・アフリカンサファリ、大牟田市動物園、福岡市動物園へと避難しました。
その後、一部開園となりましたが猛獣舎は閉鎖。もりだくさんの猛獣たちがいなくなり、さみしい期間が続きました。
地震から2年半。ようやく猛獣たちは古巣、熊本へ帰ってきました!2018年12月より展示再開しています。
熊本市動植物園はアムールトラのメス「チャチャ」を飼育しています。
チャチャは2010年に静岡県・日本平動物園で生まれ、2013年に熊本へやってきました。のんびりひとり暮らしをしています。

【追記】2020年にウンピョウ飼育は終了しました(飼育個体死亡のため)。
アムールトラの赤ちゃん情報
2019年以降、日本では20頭以上のアムールトラが誕生しています。そのうち12頭が元気に成育しています。
浜松市動物園|3つ子誕生 2021年
2020年4月、静岡県・浜松市動物園で3つ子が誕生しました。
父親の「ソーン」は2019年3月に旭山動物園から越してきたばかり。母親の「ローラ」は2015年にロシアの動物園からやってきました。
ローラは初産にもかかわらず、上手に子育てできていました。
ところが、3つ子のうち1頭は誕生後まもなく、もう1頭は6月に先天的な発育不全により亡くなりました。そして、8月には最後の1頭が外傷により死亡。
子育てをつづけていたローラや見守っていた人々にとって、とても悲しい結末となりました。
しかし!
2021年2月、ローラが4頭の赤ちゃんを生みました。不安や心配があるなか念願の出産です。
ローラは難なく育児をおこない、4つ子はすくすくと成長。オスは「アース」「トート」「ヒューイ」メスは「サーシャ」と名付けられました。
無事に1歳をむかえ、2022年6月より母子展示は終了しました。
浜松市動物園は毎月アムールトラの展示スケジュールを公表しています。くわしくは公式HPでご確認ください。
2022年10月トートが札幌市・円山動物園へ、11月ヒューイが福岡市動物園へ移動しました。
2022年11月現在、浜松市動物園は父ソーン、母ローラ、子2頭(アースとサーシャ)計4頭のアムールトラを飼育しています。
旭山動物園|2度目の繁殖成功 2020年
旭川市・旭山動物園には2014年アメリカから来日したペアが2016年と2020年に繁殖に成功しています。
父親は2009年生まれの「キリル」母親は2010年生まれの「ザリア」です。
別々の動物園で生まれ育ち、日本の環境に慣れるのに時間がかかりました。
一方で、2頭の相性はよく2015年には1回目の出産に成功。しかしながら、ザリアが子へ関心をしめさず、のちに4頭とも死亡してしまいました。
翌2016年には3頭の子を生みました。1頭は亡くなりましたが、のこる2頭をザリアが見事に育てあげました。
旭山動物園では初めてのアムールトラ繁殖成功でした。
2019年、2頭の子は無事に親離れをむかえました。メスの「ナージャ」は釧路市動物園へ、オスの「ソーン」は浜松市動物園へ移動となりました。
子が旅立った翌2020年2月、ザリアが3度目の出産。
今回はなんと7頭も誕生しました。うち4頭は死亡しましたが、のこる3頭はザリアの手で育てられています。
メスは「メイ(明)」オスは「シン(新)」「リキ(力)」と名付けられ、元気に育っています。
すでに親離れがすみ、2022年4月シンは茶臼山動物園へと移動しました。
2022年11月現在、旭山動物園は父キリル、母ザリア、子2頭(メイとリキ)計4頭のアムールトラを飼育中です。
大森山動物園|4つ子の旅立ち
2019年9月、秋田市・大森山動物園で4頭のアムールトラが誕生しました。
父親は広島市・安佐動物公園からやってきた2011年生まれの「ヒロシ」母親はロシアの動物園からやってきた「カサンドラ」2014年生まれです。
2017年から発情期の同居をはじめた2頭。
2019年2月、カサンドラは4歳ではじめての出産を経験。4頭の赤ちゃんが誕生しました。
しかしながら、早産だったため子の衰弱がはげしく4頭とも死亡しました。カサンドラにとっても、飼育員にとっても、悲しい出来事だったでしょう。
そして2019年9月、2度目の出産。
今回も4頭のアムールトラが誕生しました。赤ちゃんたちは衰弱することなく、母親の授乳によりすくすく成長しました。
オスは「レイ(令)」「フウ(風)」メスは「ナゴミ(和)」「ツキ(月)」と名付けられました。
1歳をむかえる大森山動物園の子トラたちは繁殖管理計画のもと移動をはじめました。
2020年6月、ツキはいしかわ動物園へ。翌2021年3月、ナゴミは長野県・茶臼山動物園、フウは大阪市・天王寺動物園へ。そして2022年5月、レイが那須どうぶつ王国へと旅立ちました。
4頭の子トラたちが日本のアムールトラを救う鍵となるかもしれません。
一方で、ヒロシは2020年7月にとくしま動物園へ移動。その年の12月に9歳という若さで急死しました。繁殖経験をもつ貴重な個体でした。とてもざんねんです。
2022年11月現在、大森山動物園で飼育されているアムールトラは1頭、カサンドラのみ。まだまだ若いカサンドラ、あたらしいパートナーができるといいですね。
多摩動物公園|ショウヘイは神戸へ
2019年1月、多摩動物公園で3頭のアムールトラが誕生しました。
母「シズカ」は妊娠当時12歳と高齢。繁殖は期待されていませんでしたが、8年ぶり2回目の出産をおえました。
しかし、このたびは難産となりメス2頭は死亡。最後に生まれたオス1頭だけが生きのこりました。
母親の子への関心がうすれていたため「ショウヘイ」と名付けられた子は人工哺育となりました。
元気にトラらしく成長したショウヘイ。
2021年11月、神戸市・王子動物園へ移動。
なかなか屋外に出れなかったショウヘイですが、1年ぶりに来園者の前に出てきました!いやな思いをさせないよう静かに見守りましょう。
かわって多摩動物公園。2019年12月、ブリーディングローンにより周南市・徳山動物園から2015年生まれのメス「イチ」やってきました。
高齢のシズカに代わり、ショウヘイの父「アルチョム」の新しいパートナーになりそうです。
2022年11月現在、多摩動物公園はシズカ、アルチョム、イチ計3頭のアムールトラを飼育しています。
スマトラトラに会える動物園【7か所】
インドネシア・スマトラ島に生息するスマトラトラ。
オスメスともに全長およそ2メートル、体重100kg前後と最も小さなトラといわれています。
スマトラトラは「しま」が多く、顔の輪郭にそうように「たてがみ」が生えているのが特徴です。
スマトラ島をふくむ東南アジアでは急速な生息地破壊がおこっています。また、密猟やヒトとの接触により殺されるスマトラトラがおおいことも問題です。
生息地が限定的であることと個体数の減少がとまらないことから、絶滅間近の動物(IUCNレッドリスト深刻な危機)といわれています。

日本では7つの施設がスマトラトラを飼育しています。
飼育数は計18頭。スマトラトラの相関図を見てわかるとおり、そのうち14頭が親類にあたります。
- 八木山動物公園
- 上野動物園
- よこはま動物園ズーラシア
- 東山動植物園
- 神戸どうぶつ王国
- わんぱーくこうちアニマルランド
- フェニックス自然動物園
九州初スマトラトラ!宮崎市
2018年11月、よこはま動物園ズーラシアから「ファントム」が宮崎市・フェニックス自然動物園へやってきました。2016年に生まれたオスです。
ファントムは繁殖計画に基づいた移動と発表されています。
ズーラシアではスマトラトラ繁殖に力を入れており、近親交配や母トラの発情をうながす目的かもしれません。

ファントムは九州地方で唯一のスマトラトラです。どうぞお見逃しなく!
スマトラトラの赤ちゃん情報
2019年に2頭のスマトラトラが誕生し、元気に成長しています。
八木山動物公園|アオは名古屋へ
2019年10月、八木山動物公園で1頭のオス「アオ」が誕生しました。
父親は2011年にアメリカの動物園からやってきた「ケアヒ」2014年に上野動物園に貸し出されましたが、繁殖には至らず2018年に仙台に戻ってきました。
母親は2011年にオランダの動物園からやってきた「バユ」ズーラシアのデルときょうだいです。
2012年、バユにとって初産の子3頭はすべて死亡。
翌2013年には、オス2頭「アカラ」「ブラン」メス2頭「アイナ」「ラウト」が誕生し、自然哺育に成功しました。
久しぶりに再会した2頭は変わらず相性がよく、3回目の繁殖へとつながりました。
4つ子を無事育てあげたバユですが、なぜか今回は子育てがうまくいきませんでした。
結果、アオは人工哺育で元気に成長しました。
そして、2021年12月名古屋市・東山動植物園へ移動。と同時に東山動植物園からはメスの「ダマイ」が来園しました。ケアヒとの繁殖をめざしています。
2022年11月現在、八木山動物公園はケアヒ、バユ、ダマイ計3頭のスマトラトラを飼育しています。
よこはまズーラシア|ムジュの成長
2019年8月、よこはま動物園ズーラシアで1頭のメス「ムジュ」が誕生しました。
母親「デル」は2011年にオランダから来日。八木山動物公園のバユときょうだいです。
翌2012年、父親となる「ガンター」がアメリカからやってきました。
2014年、デルはメス2頭「ミンピ」「ダマイ」の出産・育児を成し遂げました。ズーラシアで初めてのスマトラトラ繁殖成功でした。
そして、2016年にはオス3頭を出産。悲しいことに1頭は事故死しました。のこる2頭「パンプ」「ファントム」は母親の手で育てられました。
今回はデルにとって3度目の出産です。
しかし、赤ちゃんが母乳をうまく飲めず人工哺育となりました。その後はすくすく成長しています。
2020年1月、アドベンチャーワールドから新たなメスとして「ラウト」をブリーディングローンにより導入。今後の繁殖にも期待が高まります。
ラウトの移動により、アドベンチャーワールドのスマトラトラ展示は終了しました。
2022年11月現在、よこはま動物園ズーラシアはガンター、デル、ムジュ、ラウト計4頭のスマトラトラを飼育しています。
ベンガルトラに会える動物園【18か所】
インドを中心にアジアに生息するベンガルトラ。
オスは全長3メートル、体重180kg前後とアムールトラとおなじくらい大きいといわれています。
ベンガルトラは他のトラと比べて「しま」の数がすくなく、毛が短いことが特徴です。
密猟や生息地破壊により減少しているベンガルトラ。絶滅のおそれがきわめて高い動物(IUCNレッドリスト危機)です。

日本動物園水族館協会において、アムールトラ、スマトラトラとは別に「トラ」と区分されているものをベンガル(系)トラとして紹介します。
2022年11月現在、18の施設でベンガルトラが飼育されています。サファリパークなど広い施設では複数頭が展示されています。
東北~中部
- 岩手サファリパーク
- 那須サファリパーク
- 宇都宮動物園
- 群馬サファリパーク
- かみね動物園
- 東武動物公園
- 遊亀公園動物園
- いしかわ動物園
- 須坂市動物園
- 伊豆アニマルキングタム
関西~九州
- アドベンチャーワールド
- NIFREL
- 姫路セントラルパーク
- 秋吉台サファリランド
- とべ動物園
- しろとり動物園
- アフリカンサファリ
- 平川動物公園
宮崎市にベンガル系トラはいません|ジュンが亡くなりました
2022年8月、山口県・秋吉台サファリランドで生まれたメスの「ジュン」が亡くなりました。19歳と長生きでした。
とても痩せてべったり寝ていることが多かったジュン。
ところが、2018年にスマトラトラのファントムが来てから毛の艶がよくなったそうです。
生活の変化がうまれ、福祉が向上し、ジュンの寿命が延びたのかもしれませんね。

ゴールデンタビータイガー「ボルタ」が亡くなりました|那須サファリ
2022年6月、那須サファリパークで飼育されていたベンガルトラのボルタが死亡しました。11歳でした。
ボルタはゴールデンタビータイガーとよばれる色素のうすい突然変異の個体。世界でも30頭ほどといわれています。
日本にはボルタと双子の「ステラ」だけです。ステラは2022年7月に東北サファリパークから那須サファリパークへ移動しました。
ちなみに、ボルタとステラの妹「リラ」生まれたときは黄トラ(通常種)でした。徐々に白さが際立ち、いまではゴールデンタビータイガーといわれています。
トラの飼育が終了しました
ざんねんながらトラに会えなくなった動物園を紹介します。随時更新中です。
ルパンが亡くなりました|とくしま動物園
2022年10月、とくしま動物園のオスのトラ「ルパン」が16歳で亡くなりました。
ルパンは2008年に山口県・秋吉台サファリランドから来園しました。
2018年、2020年とアムールトラが亡くなり、ルパンは徳島市唯一のトラでした。
とくしま動物園のトラ展示場は緑ゆたかで一面ガラスビュー。またこの展示場にトラがやってくる日を楽しみにしましょう。
【YouTube】徳島新聞動画で在りし日のルパンのようすをチェック!
ホワイティが亡くなりました|大牟田市動物園
2022年5月、福岡県・大牟田市動物園の「ホワイティ」が亡くなりました。21歳とたいへん長生きでした。
ホワイティはホワイトタイガー(ベンガル系トラ白変種)です。
せまい獣舎ながらもエンリッチメントやハズバンダリートレーニングによりホワイティは長生きできたのだと思います。
ホワイティの死亡により大牟田市動物園のトラ飼育は終了しました。

東武動物公園|チェコからメスが来園
埼玉県・東武動物公園はホワイトタイガーのみ飼育している動物園です。
2022年11月、チェコの動物園から2015年生まれのメス(ベンガル系トラ白変種)がやってきました。名前は発表されていません。
2020年5月に静岡県・伊豆アニマルキングダムからやってきたオスの「シュガー」とペアリング予定です。
2022年11月現在、東武動物公園は5頭のホワイトタイガーを飼育しています。
ベンガルトラの赤ちゃん情報
動物園にいるベンガル(系)トラの多くは雑種と考えられています。
そのため、純粋なアムールトラやスマトラトラとちがい、飼育下繁殖が消極的になってきています。
かつてはトラの赤ちゃんとふれあえる施設がいくつかありました。近年は動物への影響を考慮し中止するながれとなっています。
秋吉台サファリ 2020年・2021年
2020年12月、山口県・秋吉台サファリランドで9年ぶりとなるトラ繁殖に成功しました。
父親は「チカラ」母親は「ツキ」子はメスで「リッカ(六花)」と名付けられました。
そして2021年5月、六花の妹にあたる「イツキ(五樹)」が誕生しました。
六花と五樹はすでに放飼場デビューを果たしています。
さらに2021年12月には雌雄の双子が誕生しました。オスは「コハク(琥珀)」メスは「ヨツバ(四葉)」です。
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通常、トラの妊娠間隔はおよそ2年。子がひとり立ちするころです。
秋吉台サファリでは、トラの赤ちゃんは親から離し「ふれあい広場」で展示されています。
母トラが育児できないのかもしれませんが、集客のために繁殖させているようで気になります…。とはいえ繁殖できるのは環境が良いからだと願っています。
現在はホワイトタイガー(ベンガル系トラ白変種)のユキとチカラのペアリングに挑戦中です。

人気度も知名度もたかいトラ。
絶滅危惧種に指定され、ワシントン条約によって取引が制限されている希少な動物です。
幸運なことに日本では3亜種のトラ(アムールトラ、スマトラトラ、ベンガルトラ)に会うことができます。
ひとくちに「トラ」として見るのではなく、亜種としてじっくり観察して3亜種のちがいや特徴を見つけてみてください。
以上、トラに会える動物園でした。
【参考】
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