神戸・王子動物園パンダやゾウ、猛獣に会える!アクセスと動物紹介
パンダのタンタンは見納め?!大型動物がたくさん!王子動物園
兵庫県神戸市は、有馬温泉や生田神社などの日本文化を感じられる場所から、異人館や旧居留地など異国情緒あふれる場所まで、さまざまな観光ができる都市です。
しかし、わたしが神戸へ行きたい!と思ったきっかけは、王子動物園。
パンダやコアラをはじめとする珍しい動物や、大きなゾウやキリンだけでなく肉食獣を多数飼育しています。
今回は、王子動物園のアクセス、営業案内と王子動物園で会えるおすすめ動物を紹介します。
王子動物園とは?
神戸市立王子動物園は、8万平方メートルの敷地に、約130種の動物を飼育しています。2021年に、開園70周年を迎えた歴史ある動物園です。
王子動物園へのアクセス
公共交通機関
神戸市立王子動物園は、神戸市中心部に位置しアクセス良好な動物園です。
新幹線の新神戸駅からは、徒歩で布引バス停に行き、[90]・[92]の市バスに乗車。降車バス停はもちろん、王子動物園前です。
神戸市中心部からは、電車が便利。
しかし、起点となる三宮は、田舎者のわたしにとっては非常に混乱する駅でした。
それは「さんのみや」と呼ばれる駅が4つもあるからです。
- 神戸三宮
- 三宮
- 三ノ宮
1. 神戸三宮
阪急神戸線の駅。王子動物園に最も近い駅「王子公園」へ行く路線です。
神戸三宮から王子公園までは、たった2駅。電車を降りると目の前が王子動物園です。
注意が必要なのは、同じ名前の駅があるという点。
阪神本線の駅名も、神戸三宮です。阪神電車をご利用の方は「岩屋」で降車すると、徒歩10分歩で動物園に着きます。
2. 三宮
神戸市の地下鉄の駅。ざんねんながら王子動物園へ行く地下鉄はありません。
新幹線をご利用の方は、新神戸駅から市営地下鉄西神山手線で「三宮」へ。そして、三宮から阪神神戸線の「神戸三宮」に移動しなければなりません。
また、人工島にある神戸空港への交通手段であるポートライナーの駅名も、三宮です。
3. 三ノ宮
JRの駅。隣の駅「灘」は、王子動物園まで徒歩5分ほど。
電車で行く場合は、運行会社や駅名にご注意ください。
神戸空港
神戸空港からは、ポートライナーというモノレールのような乗り物に乗り、三宮に移動します。
この場合も、三宮から神戸三宮に移動し、阪急線に乗り換えが必要です。
自家用車
お車の方も王子公園駐車場があるので安心。
2時間までは30分ごとに150円、2時間以上は30分ごとに100円、4時間以上は30分ごとに50円と料金が変わるシステムです。たとえば、3時間の駐車料金は800円、5時間の駐車料金は1100円です。
また、市営駐車場に車を停めて来園した場合、駐車料金を3時間まで割引してくれます。その際は、駐車券を王子動物園の管理事務所で提示するのをお忘れなく。
ただ、割引がある駐車場とない駐車場があるようなので、詳しくは王子動物園公式HPでご確認ください。
王子動物園の営業案内
営業時間は9:00ー17:00(11~2月は16:30まで)。定休日水曜日(祝日除く)です。
料金はおとな600円で、中学生以下は無料とリーズナブル。年間パスポートは3000円です。
春休みや夏休みは、定休日の水曜日に臨時開園していることもあるので要チェック。
毎年8月の「トワイライトZOO」というイベント開催中には、夜7:00まで開園時間を延長しています。
王子動物園で会える動物たち
130種類以上の動物に会える王子動物園。
本記事では、おおまかに動物を分類して紹介していきます。
- ジャイアントパンダ
- ホッキョクグマ
- ネコの仲間
- サルの仲間
- その他
- インドゾウ
ジャイアントパンダ
食肉目クマ科ジャイアントパンダ属。
正面ゲートからまっすぐ鳥エリアを抜けると、ジャイアントパンダの展示場があります。
上野動物園ほどの人だかりはなく、ほっとしたことを覚えています。
短く太い足で、ふりふりゆっくりと歩く姿が、とても可愛いジャイアントパンダのタンタン。
タンタン|王子動物園のジャイアントパンダ
王子動物園では現在、1995年生まれのメス、旦旦(タンタン)1頭を飼育しています。2010年にオスの興興(コウコウ)が亡くなって以来、オスはいません。
ジャイアントパンダの寿命は20~30年。高齢になったタンタンは、設備の整った中国の飼育施設へ移動予定です。
タンタンの帰国に伴い、神戸市は新たなジャイアントパンダ獲得に尽力しているようです。
開園後、しばらく見ていると、タンタンがそわそわし始めました。獣舎の中をのぞきこみ、様子をうかがっているのでしょうか?
するとドアが開き、帰って行っちゃいました。
代わりに出てきたのは、飼育員さん。と、大量の竹。そう、ジャイアントパンダの大好物、竹。
その後、タンタン再登場!どことなくせわしげに歩いています。
一目散に、エサのもとへ!そして、竹から食べるのかと思いきや、ニンジンから。
お野菜を食べ終わるとメインディッシュの竹を食べるため、すこし体勢を変えました。
わたしもちょっと移動して見ると、
背中が、よれてる……
本当は着ぐるみなのか?と疑ってしまう衝撃的な瞬間でした。
幸せそうに竹を食べているタンタンを見ると、こっちまで幸せになりますね。
2021年11月22日より、体調管理のためタンタンはバックヤードで過ごしています。またタンタンに会える日が来ることを願います。
パンダの生態については、以下の2記事で詳しく紹介しています。ご興味ある方はぜひご覧ください。
ホッキョクグマ
カナダやロシアの北部、北極圏に生息する最大級のクマ。
陸上最大の肉食獣とも言われています。オスはとくに大きく、体長3メートル、体重400キロほどに成長します。
現在、王子動物園ではメスのみゆき(1990年生)1頭が飼育されています。
高齢にもかかわらず毛並みが良く、とても美しいホッキョクグマです。
ネコの仲間
王子動物園にはたくさんのネコ科等が展示されています。
- ボブキャット
- アムールトラ
- アムールヒョウ
- ユキヒョウ
- ジャガー
ボブキャット
食肉目ネコ科オオヤマネコ属に分類されています。
カナダ~メキシコにかけて分布している野生のネコです。
体長1メートル、体重15キロ以上の個体もいます。耳の先っぽに黒い長い飾り毛が生えています。
日本では王子動物園にしかいません。
ボブキャットに会えるのは王子動物園だけ!
現在飼育しているメスのソラ(2014年生)は、2016年にアメリカからやって来ました。
わたしが行ったときは、ほぼ背中しか見れずざんねんでした。
ソラの展示場には、そっと見守ってくださいという注意書きがありました。そっぽ向かれてもガラスを叩いたり刺激したりしないようにしましょう。
王子動物園では、ボブキャットの近くに同じネコ科動物のマヌルネコとオオヤマネコを展示しています。ネコの多様性を勉強できる展示施設です。
アムールトラ
食肉目ネコ科ヒョウ属。
2018年にメスのヤマが18歳で死亡。人工哺育で育ち、愛嬌のあるトラでした。ヤマの死亡により王子動物園にトラがいない日々が続いていました。
2019年6月、なんとも嬉しいお知らせが!
ドイツからメスのレーニャ(2017年生)がやって来たのです。美しいレーニャから目が離せません!
そして、2021年10月、レーニャのお相手として多摩動物公園よりショウヘイ(2019年生)が来園しました。若い2頭の今後が楽しみですね。
アムールヒョウ
食肉目ネコ科ヒョウ属。
ヒョウはアジアからアフリカまでさまざまな地域に生息しています。
王子動物園のヒョウは、アムールヒョウ。中国北部やシベリアなど寒い地域に生息しています。そのため、他の種より大きく毛深いと言われています。
野生では50頭ほどしか確認されていない、非常に貴重な動物です。
アムールヒョウ繁殖に成功!
ところが、王子動物園では順調に繁殖が成功しています。
2015年には、アムロ(2010年生)とポン(2008年生)の間にメスのセイラが誕生しました。王子動物園では、19年ぶりのアムールヒョウ繁殖でした。
そして、繁殖計画のもと、2018年に広島市安佐動物公園のアニュイ(2008年生)と父アムロが交換されました。
さらに、セイラとアニュイの繁殖を促すため、母ポンが大牟田市動物園へ転出しました。
2019年7月、アニュイとセイラの間に3頭の赤ちゃんが誕生しました。見事、成し遂げてくれました。
しかし、セイラは育児ができず、3頭は人工哺育となりました。
3頭は、スク(メス)、ラム(メス)、トライ(オス)と名付けられ、元気に成長しました。その後、トライはよこはま動物園ズーラシアへ、ラムは福山市立動物園へ移動しました。
2021年4月現在、王子動物園ではアニュイ、セイラ、スクの3頭が飼育されています。
ユキヒョウ
食肉目ネコ科ヒョウ属。アジアの山奥に生息しています。
幻の動物とも言われており、その生息数は明確にはわかっていません。白く長い毛に、黒の斑紋。そして、太く短い足が特徴的です。
現在は、メスのユッコ(2009年生)とオスのフブキ(2017年生)が暮らしています。
ざんねんながら、オスのティアンが2016年9月に亡くなりました。2頭の仲睦まじい様子は、鮮明に覚えています。
2018年12月、ロシアからフブキが来園。フブキはまだ若いので、繁殖できるのは数年先かもしれませんが、うまくいくことを祈っています。
ジャガー
食肉目ネコ科ヒョウ属。南米最強の動物と言われる、ジャガー。ヒョウと似ていますが、より屈強な印象です。
王子動物園で展示されているオスのジャガー、アトス(2009年生)は真っ黒。クロジャガーと呼ばれる黒変種です。
見た目は違いますが、一般的なジャガーと同じ種です。よーく見ると黒いながらにジャガーの模様が見えます。
ジャガーの赤ちゃん誕生!
2016年にメスのローラが死亡して以来、1頭で飼育されていたアトス。ついに、2020年メスのネリア(2018年生)が南アフリカ共和国からやって来ました。
アトスは2013年に繁殖に成功しているだけに、大きな期待が寄せられています。
そんな中、2021年8月!待望のジャガーの赤ちゃんが誕生しました。
オスとメス1頭ずつ。母親のネリアの手により、順調に生育しています。一般公開が待ち遠しいですね。
サルの仲間
わたしたちヒトと同じ霊長目(サル目)。
王子動物園は、10種類以上の霊長目の動物を飼育しています。
- チンパンジー
- ボルネオオランウータン
- シロテテナガザル
- ゴリラはいません
チンパンジー
霊長目ヒト科。チンパンジーの生息地は、ギニアやコンゴ民主共和国などに点在しています。
王子動物園での人気者は、チンパンジーのジョニー。
2019年1月、国内最高齢の推定69歳でこの世を去りました。
ちなみにこの写真は、資料館の中にあるジョニーのリアルフィギュアです。
本当にリアルで驚きます。特殊メイクアーティストの方が制作したそうです。
チンパンジー舎の前には自販機やベンチがあるので、ひと休みできます。
さらに、壁にはチンパンジーの説明がたくさん提示されており、読みごたえがあります。お時間ある方は、ぜひチェックしてみてください。
ボルネオオランウータン
インドネシア、ボルネオ島に生息している霊長目ヒト科の動物。日本語では、森の人という意味です。
現在、オスのムム(2009年生)が飼育されています。
福岡市動物園で飼育されているミミが、王子動物園で過ごしていた間にバレンタインと結ばれました。バレンタインは現在、多摩動物公園で飼育されています。
人工哺育で育ったムムは、とても人間らしいオランウータンです。わたしが訪れたときは、器用に両手を使ってお食事中でした。
いつか父親のミミのように、繁殖に成功する日が来ますように。
シロテテナガザル
テナガザルは小型類人猿に分類され、アジアのジャングルに生息しています。
現在、母クリクリ(1998年生)と父シモン(2004年生)、息子ミール(2015年生)が飼育されています。
ミールの姉マリア(2013年生)は、2020年に釧路市動物園へ移動しました。マリアだけ金色の体毛です。
樹上で生活し、木から木へ軽やかに飛び移ること(ブラキエーション)ができます。
王子動物園のテナガザル舎は高低差があり、高いところから見れるつくりになっていました。
そのため、彼らのブラキエーションを目の前で観察することができます。テナガザルが移動するたびに、歓声があがり大人気でした。
ゴリラはいません
王子動物園の類人猿エリアには以前、ニシローランドゴリラが飼育されていました。
個人的に思い出があり、ぽっかり空いた展示場を見ると、とてもさみしく感じます。現在、王子動物園でゴリラは飼育されていません。
この空き放飼場は、2021年10月より「ゴリラがいた丘」として公開されています。開放時間が10-14:00です。
ゴリラの生活や現状を学べる企画。動物の生態や野生環境を伝えることは、動物園の重要な任務です。お時間ある方はぜひご覧ください。
その他
大きな草食動物やペンギン、小さな動物まで、王子動物園にはまだまだ動物がいます。
- チャップマンシマウマ
- アミメキリン
- フンボルトペンギン
チャップマンシマウマ
アフリカに生息する奇蹄目ウマ科の動物。
王子動物園のシマウマは、ガラス越しにお食事中。少し反射しますが、すぐ近くで見ることができます。
王子動物園で展示されているシマウマはチャップマンシマウマ。
アフリカのサバンナに生息し、オグロヌーといっしょに大群をつくることもあります。
ちなみに、チャップマンシマウマは濃い黒のしま模様の間に薄いしまがあるので見わけやすいです。
アミメキリン
アフリカに生息する偶蹄目キリン科の動物。
王子動物園は、網目模様がはっきりとしたアミメキリンを飼育しています。
オスのヒメイチ(2013年生)とアラシ(2015年生)が2015年、2016年と続けて来園。そして2017年には、アメリカからメスのマリン(2016年生)がやって来ました。
キリンの赤ちゃん誕生!
若々しい神戸のアミメキリンたち。
繁殖に期待が寄せられるなか、2020年7月、マリンがヒメイチの子(メス)を出産しました。ひまわりと名付けられ、元気に育っています。
フンボルトペンギン
ペンギンは鳥の仲間。ペンギン目ペンギン科の動物です。
草食動物エリアに向かう途中にペンギン展示場があります。遊園地を過ぎたあたりから、右に曲がらないといけません。少し気づきにくいところにあるため、わたし自身1周目は見逃していました。
観覧客が少なく、ペンギンたちもなんだか暇そうですが。ゆっくりペンギンを見れる癒しスポットです。
インドゾウ
長鼻目ゾウ科。
その名の通りインド周辺に生息するアジアゾウの一種。動物園で見かけるアジアゾウの多くはこのインドゾウに属します。
王子動物園ではオスのマック(1992年生)とメスのズゼ(1990年生)が飼育されています。
大迫力!インドゾウのマック
王子動物園のゾウ、マックはとても大きく立派な牙を持っています。アフリカゾウに匹敵する大きさと牙です。
視界を遮るものがない展示場では、目と鼻の先に迫力あるゾウを見れます。
さらに、頭の良いマックは、おすわりや、ふせなどの芸を見せてくれます。
体重がおよそ5トンですので、自分の体とはいえ相当な負担でしょう。バランスを崩し転倒すると一大事なのでハラハラしましたが、なんなくこなすマック。
特技を披露した後はバナナやリンゴをもらって、器用に食べていました。
王子動物園のインドゾウ、マックくんはわたしの中ではとても印象的なゾウです。みなさんにもぜひ見に行っていただきたいです。
王子動物園には、コアラやコツメカワウソ、レッサーパンダなど紹介できなかった動物もたくさんいます。
コアラは人気過ぎて全く写真がとれませんでした。2021年11月現在、王子動物園では6頭のコアラに会うことができます。日本では7か所でしか会えないコアラ。お見逃しなく。
ぜひ、公式HP園内マップを見てから来園しましょう!
ジャイアントパンダやコアラ、ユキヒョウなど珍しい動物からホッキョクグマ、ライオン、ゾウなど人気動物まで130種類以上の動物を飼育し、見どころがたくさんの王子動物園。
特にジャイアントパンダを見たい方、ネコ科動物が好きな方におすすめです。
神戸市中心部からのアクセスは良好。入園料も安く、ちょっとした時間でも行きやすい動物園です。
関西方面に行かれる際は、ぜひ旅先の候補にしてみてはいかがでしょうか?
以上、神戸市立王子動物園でした。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません