カバに会える動物園リスト【2021年赤ちゃん誕生】ニュースまとめ
1トンを超える大きな丸い体。そして大きな口が特徴的なカバ。
2022年6月現在、日本では25の動物園でカバに会うことができます。
今回のzoo zoo diaryはカバに会える動物園一覧と赤ちゃん誕生や移動などカバにまつわるニュースをお届けします。
カバとは?
鯨偶蹄目カバ科カバ属。体長3メートル、体重1.5トンほどの大きな草食動物です。
アフリカ大陸サハラ砂漠以南に生息しています。川や池などの水とエサとなる草があるところに住んでいます。

人間活動により生息地の分断化がすすみ、カバは絶滅の危機にあります。ヒトとの遭遇がふえ、お互いに危害を与えてしまうことが問題となっています。
生息数12万頭と安定傾向。一方、地域の偏りがおおきく絶滅寸前の国がいくつかあります。
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- ワシントン条約 附属書Ⅱ
- 生息 サハラ砂漠以南の湿原 12万頭
- 体長 350cm
- 体高 150cm
- 体重 1500kg
カバの生態と特徴は別記事に掲載しています↓
カバに会える動物園
2022年6月現在、日本では25の動物園で50頭ほどのカバに会うことができます。
北は北海道、南は沖縄まで全国的に飼育されています。
- 旭山動物園
- 円山動物園
- 八木山動物公園
- 宇都宮動物園
- 那須サファリ
- かみね動物園
- 東武動物公園
- 上野動物園
- 市原ぞうの国
- 富士サファリ
- 豊橋総合動植物公園
- 東山動植物園
- 京都動物園
- 天王寺動物園
- アドベンチャーワールド
- 姫路セントラルパーク
- 姫路動物園
- 王子動物園
- 徳山動物園
- とべ動物園
- 福岡市動物園
- 長崎バイオパーク
- 熊本市動植物園
- 平川動物公園
- 沖縄こどもの国
国内最高齢のカバ!ドン
2017年5月、茨城県日立市・かみね動物園のバシャンが国内最高齢の54歳で死亡しました。
現在は、円山動物園にいるバシャンの息子ドン(1969年生)が国内最高齢です。
海外では60年以上生きたカバがいます。ドンさんもまだまだ健康でいられますように。
カバの【最新】動物園ニュース
ジローが亡くなりました|上野動物園
2022年3月、東京都・上野動物園のジローが亡くなりました。死因は循環不全でした。
ジローは1983年札幌市・円山動物園で生まれ、1985年から上野動物園で暮らしていました。
2度子をもうけましたが、どちらも生育しなかったため子孫はいません。
ジローの死亡により、上野動物園で会えるカバはメスのユイ(2011年生)1頭です。
ユイはとべ動物園生まれ。2015年にジローのお嫁さんとしてやって来ましたが、ついに同居はできませんでした。
【関連記事】フォッサもオカピもコビトカバも!上野動物園で世界の珍しい動物を一覧しよう
まんぷく成長中!とべ動物園 2021年
2021年4月、ミミ(1986年生)がオス1頭を出産しました。父親はハグラ―(1987年生)です。
ミミは1997年にモモコ、2011年にユイを生み育てています。現在、モモコは熊本市動植物園、ユイは上野動物園で暮らしています。
ミミは2018年にも出産しましたが、子はすぐに亡くなりました。そのため、今回の繁殖も不安が大きかったことと思います。
幸い、母子ともに経過は順調。
子はオス。まんぷくと名付けられ、元気に育っています。
27年ぶりの赤ちゃん!旭山動物園 2020年
2020年1月、旭川市・旭山動物園で1頭の赤ちゃんが誕生しました。27年ぶりの繁殖成功です。
母親は2014年にメキシコからやって来た旭子(2012年生)。父親は長崎バイオパーク生まれの百吉(2011年生)です。
当ペアは2019年にも繁殖しましたが、子は生まれて間もなく死亡。悲しい事件を乗りこえて新たな命が誕生しました。
赤ちゃんはメス、凪子。すくすく成長しています。
カバ問題とは?動物園の繁殖
寿命が30年以上と長いカバ。成長すると体重1トンを優に超えます。
そのため、子どものうちに移動しないかぎり同じところで何十年と飼育されることが多い動物です。
絶滅危惧種であるカバの誕生は喜ばしいことですが、そのたびに動物園は頭をかかえています。
カバにはプールが必ず必要であること、1日20~30kgも食べるためエサ代がかかること等から、カバを何頭も飼育するのは容易ではありません。
動物にとって繁殖は素晴らしいことですが、近年はカバの移動先がみつからないという動物園側の問題が発生しています。
これは、かつて移動したカバが生きているかぎり他園のカバ舎があかないからです。
体長3メートルを超える大きなカバ。複数頭飼育するスペースや資金が日本の動物園にはないのです。

王子動物園の場合|出目男とナミコ
神戸市・王子動物園の出目男とナミコは4度繁殖に成功しています。
2014年に生まれた第3子、出目吉。
無事に授乳期間をおえ母カバから離れるときが来ました。ところが、受けいれ先が見つかりません。
出目吉が移動するまでの間、寝室が2つしかない王子動物園では出目男とナミコを同室にするしかありませんでした。
出目吉は2歳を過ぎたころ、なんとか姫路市動物園に預かってもらえました。
しかし、その間にナミコが妊娠してしまったのです。悲しいことに望まれないかたちで2017年出目丸が誕生しました。
日本の動物園に受けいれてもらえないため、2019年出目丸は中国の動物園へ旅立ちました。広大な施設に移動できて喜んでいることを願います。
姫路あずかり状態だった出目吉はブリーディングローンにより2019年豊橋市・のんほいパークに移動しました。
のんほいパークは国内最大級のカバプールをもつ展示場が魅力です。飼育スペースの問題以前に、出目吉はまだ幼いため繁殖は先のことでしょう。
カバのように、飼育下動物の誕生はうれしいことばかりではありません。
敷地がせまくなったり満足に食べものがわたらなかったり、不幸な動物を生む可能性があります。
2022年6月現在、とべ動物園のまんぷくや旭山動物園の凪子の移動は発表されています。今後の動向に注目です。

野生では大きな群れで暮らすカバ。
敷地や金銭の問題から、動物園では単独もしくは数頭でしか飼育することはできません。
しかし、まきふんや水中での動き、皮ふのあつさや色、声などカバの生態と特徴を感じることができます。
独特の進化をとげた不思議な動物「カバ」ぜひ、時間をかけて観察してみてください!
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以上、カバの豆知識でした。
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