オオコウモリに会える動物園【クビワ・オガサワラ・インド】種類別リスト

07/05/2022

オオコウモリの飼育施設と動物園ニュースがわかる記事

2022年6月現在、日本の10カ所以上の動物園でオオコウモリが飼育されています。

日本固有種であるダイトウオオコウモリ、オリイオオコウモリ、エラブオオコウモリとオガサワラオオコウモリ。そしてオオコウモリの最大種インドオオコウモリです。

zoo zoo diaryはオオコウモリに会える動物園の種類別一覧を作成しました。会いたいオオコウモリがいる施設をワンクリックで探すことができます。

オオコウモリとは?

翼手目オオコウモリ科に属します。60種以上に分類されています。

オオコウモリは日本をふくむ東南アジアやオーストラリア等あたたかい地域の森林に生息しています。

おおきなものは体長30cm、体重1kg以上。両翼をひろげた長さは1メートルを優に超えます。

小型コウモリと異なり、果物などの甘い植物を好みます。また、視力がよく大きな目が印象的です。

くわしくは「オオコウモリは空飛ぶキツネ?果物大好きオオコウモリの生態と特徴」をご覧ください。

長崎バイオパーク オオコウモリ

オオコウモリ科にはオオコウモリ属のほか、ルーセットオオコウモリ属をふくむたくさんの属があります。本記事ではオオコウモリ属をとりあげています。

日本で飼育されているオオコウモリ|3種

現在日本では3種のオオコウモリ属が飼育されています。そのうちクビワオオコウモリは3亜種にわけられます。

  • 翼手目 Chiroptera
    • オオコウモリ科 Pteropodidae
      • オオコウモリ属 Pteropus
        • クビワオオコウモリ   Pteropus dasymallus
          • エラブオオコウモリ   P.d. dasymallus
          • ダイトウオオコウモリ  P.d. daitoensis
          • オリイオオコウモリ   P.d. inopinatus
        • オガサワラオオコウモリ Pteropus pselaphon
        • インドオオコウモリ   Pteropus giganteus

インドオオコウモリは個体数がおおく絶滅のおそれはありません。

一方、クビワオオコウモリとオガサワラオオコウモリは生息域がせまく個体数もすくないため、絶滅のおそれがあります

個体数減少のおもな理由は生息地破壊です。また、農作物を食べるため駆除されることもあります。

クビワオオコウモリ

おもに日本に生息するクビワオオコウモリ。さらに5亜種に分類されています。

  • クビワオオコウモリ Pteropus dasymallus
    • エラブオオコウモリ   P.d. dasymallus
    • ダイトウオオコウモリ  P.d. daitoensis
    • オリイオオコウモリ   P.d. inopinatus
    • ヤエヤマオオコウモリ  P.d. yayeyamae
    • タイワンオオコウモリ  P.d. formosus
  • IUCNレッドリスト 危急(VU)
  • CITES 附属書Ⅱ
  • 生息 南西諸島、台湾など
  • 体長 20cm
  • 翼長 80cm
  • 体重 0.5kg

IUCNレッドリストは「種」として絶滅のおそれが高い(危急)と評価しています。

全体は黒~褐色。首周りに白~金色の毛が生えています。これが首輪のように見えることから名付けられました。

英名【Ryukyu Flying Fox】琉球のオオコウモリです。

日本の動物園は南・北大東島に生息するダイトウオオコウモリ、沖縄本島に生息するオリイオオコウモリ、口永良部島に生息するエラブオオコウモリを飼育しています。

7か所!オリイオオコウモリに会える動物園

オリイオオコウモリは沖縄本島および周辺に生息しています。

森林減少にともない都会に出没するようになり、公園や民家の果樹で発見されています。

日本の環境省において絶滅に関する評価はありません。

現在、7カ所の動物園で飼育されています。

  • 上野動物園
  • 井の頭自然文化園
  • 大島公園
  • 富山市ファミリーパーク
  • 伊豆シャボテン動物公園
  • 沖縄こどもの国
  • ネオパークオキナワ

群れるオオコウモリが見たい!沖縄こどもの国

沖縄こどもの国では80頭ほどのオオリイオオコウモリの群れを飼育しています。

野生では大きな個体群で暮らしているため、コウモリがひしめき合っている状態がふつう。

より自然なオリイオオコウモリの様子を観察できるかもしれません。

オオコウモリ展示はじめました|伊豆シャボテン動物公園

静岡県にある伊豆シャボテン動物公園では、2017年よりオリイオオコウモリの飼育を始めました。

2019年からは繁殖に成功しています。

ダイトウオオコウモリに会えるのは「沖縄こどもの国」だけ

ダイトウオオコウモリは首周りだけでなく、頭や胸にも明るい毛が生え、非常に美しいことで有名です。

ダイトウオオコウモリはサトウキビ農地開発により、生息地を追われています。さらに、交通事故やネコに捕食される例も確認されています。

現在の生息数は南北合わせて300頭ほど。

国は1973年にダイトウオオコウモリを天然記念物としています。2004年には国内希少野生動植物種に指定されました。

ダイトウオオコウモリは絶滅寸前を意味する絶滅危惧ⅠA類と評価され、植林や生息地保全がおこなわれています。

現在、ダイトウオオコウモリを飼育・展示しているのは全国で1か所。生息地・大東島がある沖縄県の沖縄こどもの国だけです。

沖縄こどもの国では2種類のクビワオオコウモリに会えます。ぜひ、2種を見比べてみてください。

エラブオオコウモリに会える?平川動物公園

日本動物園水族館協会(JAZA)HPには記載ありませんが、鹿児島市・平川動物公園ではエラブオオコウモリを飼育しています。

エラブオオコウモリは、鹿児島県南西の口永良部島周辺にのみ生息しています。現在の生息数は200頭未満

1975年国の天然記念物に指定。ダイトウオオコウモリとおなじく絶滅危惧ⅠA類と評価されています。

平川動物公園は日本で唯一、エラブオオコウモリの飼育が認められています。生息地である島々が鹿児島県であることから、保護・研究を目的としています。

1993年には保護個体同士の繁殖に成功。現在はその息子にあたるブン(1994年生)とモン(1995年生)が飼育されています。

しかし、20歳を超え高齢となった2頭。

保護個体が導入されないかぎり、平川動物公園でエラブオオコウモリ見れなくなる日はもうすぐ来るでしょう。

エラブオオコウモリ 平川動物公園

オガサワラオオコウモリ

東京の南に位置する小笠原諸島にのみ生息するオガサワラオオコウモリ。

英名【Bonin Flying Fox】小笠原諸島は発見当時無人だったことから「ぶにん」と呼ばれ、それが変換されたといわれています。

沖縄や鹿児島に生息するクビワオオコウモリとは別種とされています。

  • IUCNレッドリスト 危機(EN)
  • CITES 附属書Ⅱ
  • 生息 小笠原諸島 300頭
  • 体長 20cm
  • 翼長 80cm
  • 体重 0.4kg

クビワオオコウモリに特徴的な首の明るい毛は生えていません。また、耳が小さいことが特徴です。

生息数は300頭ほど。オガサワラオオコウモリは環境省では絶滅危惧ⅠB類、IUCNレッドリストでは危機と評価され、絶滅が心配されています。

オガサワラオオコウモリも人間活動により生息地を奪われたり、害獣対策のために負傷・死亡したりしています。

2009年国内希少野生動植物種に指定され、保護・増殖事業が行われています。

オガサワラオオコウモリに会えるのは上野動物園だけ!

JAZAによると、上野動物園はオガサワラオオコウモリを飼育しています。

エラブオオコウモリ同様、保護目的です。今後新しい個体の導入予定はなく、いずれ展示終了するでしょう。

生息地である小笠原村・父島にあるNPO法人小笠原自然文化研究所が、オガサワラオオコウモリの保護を行っています。

インドオオコウモリ

インドやバングラデシュなど南アジアに広く生息しているインドオオコウモリ。

一部地域では生息数の減少がみられるものの、全体数はおおいため絶滅は危惧されていません。

  • IUCNレッドリスト 低懸念(LC)
  • CITES 附属書Ⅱ
  • 生息 小笠原諸島 300頭
  • 体長 30cm
  • 翼長 130cm
  • 体重 1kg

インドオオコウモリは翼手を広げた大きさが1メートルを優に超え、最大種ともいわれるオオコウモリです。

インドオオコウモリ 長崎バイオパーク

インドオオコウモリに会える動物園

現在、5か所の動物園がインドオオコウモリを飼育しています。

  • 草津熱帯圏
  • 京都市動物園
  • 池田動物園*
  • 高知県立のいち動物公園*
  • 長崎バイオパーク

*展示されていない可能性があります

JAZAに掲載されていますが、岡山市・池田動物園HP動物一覧(2021年9月時点)にはインドオオコウモリは記載されていません。

JAZA非加盟ですが、群馬県・草津町には「草津熱帯圏」という展示施設があります。温泉を利用し亜熱帯の環境を再現しています。

カピバラや小型サルなどの哺乳類と数多くの爬虫類を飼育しています。亜熱帯で暮らすインドオオコウモリも展示されています。

インドオオコウモリ展示終了|のいち動物公園

高知県立のいち動物公園では、インドオオコウモリのオーモリサン(2003年生)を飼育しています。

年を重ねるうちに枝にぶらさがることができなくなり、5年以上前からバックヤードでケージ暮らしをしています。

2022年4月現在、のいち動物公園ではインドオオコウモリを見ることはできません。

オオコウモリの赤ちゃんが見れるかも?!京都市動物園

京都市動物園では順調に繁殖に成功しており、2020年にもオス1頭が誕生しています。

10頭以上のインドオオコウモリを飼育しています。群れるオオコウモリを見たい方におすすめの動物園です。

【関連記事】京都市動物園まとめ「ゴリラ4人!ゾウ5頭」小さくても大きい動物たくさん

オオコウモリに大接近!長崎バイオパーク

長崎県西海市にある長崎バイオパークでは、檻やガラスに遮られることなくオオコウモリを見れます。

亜熱帯を再現したドームの一角で、2~3頭のオオコウモリが止まり木にぶらさがっています。

人工物なので殺風景ではありますが、ふれられるほどの距離でインドオオコウモリを観察できます。

フルーツが大好きな大きな瞳のオオコウモリ。思わず可愛いといってしまうような動物です。

日本で飼育されているオオコウモリのうち、インドオオコウモリ以外は絶滅のおそれが高いといわれています。

ありがたいことに日本では10カ所以上の動物園でオオコウモリに会うことができます。

動物園では翼や爪など、こまかいところをじっくり見ることができます。

オオコウモリは目と鼻がとてもよいため、驚かさないよう注意しながら観察してみてください。

以上、オオコウモリに会える動物園【種類別】リストでした。

【参考】

国際自然保護連合

日本動物園水族館協会