アムールヒョウに会える動物園は10か所15頭だけ!一覧とニュースまとめ
ヒョウのなかで最も寒いところ(ロシアや中国北東部)に生息するアムールヒョウ。生息数は100頭ほどと絶滅寸前の動物です。
世界で最もめずらしいネコといわれるアムールヒョウに会いに行きましょう!
アムールヒョウとは?
アムールヒョウはヒョウのなかで最も北に位置する、ロシア極東およびその国境付近(中国北東)に生息しています。
生息数100頭前後と絶滅寸前(IUCNレッドリスト深刻な危機)の動物です。
一般に広い範囲を単独で行動しています。狩りは夜間、シカやウサギなどを獲物とします。
体長およそ130cm。体重40~50kg。80cmほどの長い尾をもちます。
アフリカや東南アジアに生息するヒョウに比して、淡色で長い毛が生えているのが特徴です。
- IUCNレッドリスト 深刻な危機(CR)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 ロシア極東 中国北東 約100頭
- 生活 単独 夜行性 肉食
- 寿命 野生15年
- 体長 100~130cm
- 尾長 80cm
- 体高 60cm
- 体重 オス45kg メス35kg

アムールヒョウに会える動物園【10か所】
2023年7月現在、日本には10施設に15頭のアムールヒョウがいます。
北海道~中部
- 旭山動物園
- ミライ(2017年生)
- 宇都宮動物園
- トワ(2017年生)
- 群馬サファリ
- カラン(2014年生)
- 東武動物公園
- アブス(2004年生)
- ルナ(2015年生)
- よこはま動物園ズーラシア
- ダッシュ(2008年生)
- トライ(2019年生)
- いしかわ動物園
- コロン(2014年生)
関西~九州
- 王子動物園
- アニュイ(2008年生)
- セイラ(2015年生)
- スク(2019年生)
- 安佐動物公園
- チャイム(2003年生)
- 福山市立動物園
- ピン(2008年生)
- ラム(2019年生)
- 大牟田市動物園
- ポン(2008年生)
旭山動物園「キン」は亡くなりました|2023年6月
2023年6月、北海道・旭山動物園のアムールヒョウのオス「キン」が亡くなりました。18歳でした。
2004年広島市・安佐動物公園で生まれ、2005年に旭川市へ移動。2020年にあしの病気が発覚し、2021年5月からはバックヤードで暮らしていました。
キンは2017年13歳という高齢で繁殖に成功するという偉業を達成したアムールヒョウです。
キンの死亡により、旭山動物園で飼育しているアムールヒョウはキンの娘「みらい」1頭のみです。
群馬サファリ「アムロ」は亡くなりました|2023年4月
2023年4月、群馬サファリパークのアムールヒョウのオス「アムロ」が亡くなりました。12歳でした。
2013年にロシアの動物園から神戸市・王子動物園にやってきたアムロ。2015年に繁殖に成功しました。
その後、広島市を経て、2022年より群馬サファリパークで飼育されていました。カランとの繁殖をめざしていただけに、とてもざんねんなニュースです。

3つ子誕生!王子動物園 2019年
2019年7月、神戸市・王子動物園で3頭のアムールヒョウが誕生しました。
母親は前述したアムロの娘「セイラ」父親はイギリス生まれの「アニュイ」です。アニュイは福山市、広島市を経て、2018年に神戸市にやってきました。
子は無事に生まれたものの、セイラが育児できなかったため、3頭は人工哺育となりました。メスは「スク」「ラム」オスは「トライ」と名付けられ、元気に成長しました。
2020年トライは横浜市・ズーラシア、ラムは広島県・福山市立動物園へ移動しました。
2022年子どもたちは性成熟である3歳を迎えます。今後のペアリングに注目です。
現在、王子動物園では父「アニュイ」母「セイラ」娘「スク」の3頭に会うことができます。
最高齢!安佐動物公園のチャイム
2003年5月ドイツ生まれの「チャイム」2004年にフランスの動物園へ移動し、日本には2008年にやってきました。
2023年チャイムはついに20歳のお誕生日を迎えました。
目は見えにくいようですが、骨付きのお肉をガシガシ食べており、まだまだ元気そうでなによりです。
ちなみに2022年に亡くなった世界最高齢のヒョウはなんと25歳!上には上がいますね。

日本の動物園からアムールヒョウはいなくなる?!
現在、日本の動物園で飼育されているアムールヒョウの相関図を見てみると、日本生まれのすべてのアムールヒョウに「ベル」の血が入っていることがわかります。
日本では、大多数のアムールヒョウが血縁関係にあるため、繁殖ペアが限られている状況です。
もし、血縁的に問題のないペアの相性が悪ければ、今後日本の動物園でアムールヒョウが生まれる可能性は非常に低くなります。
今のところ繁殖できるペアは2組のみ。
- アブスとルナ(東武動物公園)
- アニュイとセイラ(王子動物園)
しかしながら、アブスは19歳と高齢なため期待はできません。アニュイとセイラは2回目の繁殖を期待できますが、生まれた子の繁殖相手を探さなければなりません。
今後、海外から血のつながりのない個体がやってこないかぎり、いずれ日本の動物園からアムールヒョウはいなくなるでしょう。
ぜひ、会えるうちに絶滅寸前の動物【アムールヒョウ】に会いに行きましょう!

以上、アムールヒョウに会える動物園リストでした。
【参考】
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