ピューマに会える動物園【日本に7か所12頭だけ】一覧とニュースまとめ
スポーツブランドのロゴでおなじみのPUMAが実在する動物だと知っていますか?
ピューマはアメリカ大陸にすむネコのなかま。
意外にも知らない、見たことがない方が多いかもしれません。
それもそのはず、ピューマは日本の動物園にはたった14頭しかいません。
美しくもたくましい「ピューマ」に会いに行きましょう!
この記事でわかること
✔ ピューマの生態と特徴
✔ ピューマに会える動物園
ピューマの生態と特徴
食肉目ネコ科ピューマ属。
別名クーガー【Cougar】 マウンテンライオン【Mountain Lion】
おおきな体をもつネコ科動物ですが、ライオンやトラとは遠い関係。その起源は小さなネコであり、チーターに近いとわかっています。
- 食肉目 Carnivora
- ネコ科 Felidae
- ピューマ属 Puma
- ピューマ Puma concolor
- ピューマ属 Puma
- ネコ科 Felidae
- IUCNレッドリスト 低懸念(LC)
- ワシントン条約 附属書Ⅱ
- 生息 南北アメリカ大陸
- 体長 150~200cm
- 尾長 70cm
- 体高 60cm
- 体重 オス60kg メス40kg
北はカナダ西部、南はチリの南部まで北米アメリカ大陸に広く分布しています。
砂漠から熱帯雨林までさまざまな地域に順応し、繁栄している動物です。
ピューマは減少しています
現在、ピューマは絶滅の可能性はすくない(IUCNレッドリスト低懸念)と評価されています。
一方で生息地破壊および分断のため、ピューマは減少。地域によっては絶滅のおそれが高くなっています。
現に北アメリカ大陸西部(ロッキー山脈)以東のピューマはほぼ絶滅。唯一、フロリダ州に200頭ほどが残っています。
丸顔・丸目・長あしが特徴的
ピューマは小さなまるい頭とまるい目の可愛らしいお顔。
筋肉質な体に長い尾とあし、そして大きな肉球が印象的です。
体毛は灰~黄みをおびた茶色。幼いころはしま模様や斑点がありますが、成長とともになくなります。
ピューマの体格は地域差があります。
南米最強の肉食獣「ジャガー」がいる森にすむピューマは小さく、カナダやチリにすむピューマの半分の体重しかないと報告されています。
ピューマに会える動物園
2023年6月現在、日本でピューマを展示している動物園は7か所。計12頭のピューマが飼育されています。
- 盛岡市動物公園
- タフ(2018年生)
- ニーナ(2019年生)
- 群馬サファリ
- ニコ(2019年生)
- 日本平動物園
- アルタイル(2016年生)
- ベガ(2017年生)
- 神戸どうぶつ王国
- ブル(推定2016年生)
- とくしま動物園
- マーコ(2008年生)
- ロック(2013年生)
- とべ動物園
- ピュータ(2008年生)
- ラフ(2012年生)
- 福山市立動物園
- マロン(2007年生)
- ビンカーン(2008年生)
とべ動物園2年連続ピューマ誕生!
愛媛県・とべ動物園では2018年、2019年とピューマが生まれています。
母親は2012年同園生まれの「ラフ」父親は2008年カナダ生まれの「ピュータ」です。
ラフにとってはじめての繁殖相手として選ばれ、2017年に来園したピュータ。とくしま動物園で繁殖するも、子は生後まもなく亡くなるという経歴の持ち主です。
はじめは相性が悪い様子で心配されましたが、無事にむすばれ「タフ」が誕生。そして翌年に「ニコ」が生まれました。
ラフの母親「マリー」は人工哺育のピューマです。
子育てされていない動物は出産しても子育てできない場合が多いといわれています。ざんねんながらマリーもラフを育てることはできませんでした。
ピューマの子育てを知らないラフが果たして育児できるのか不安視されるなか、ラフはタフもニコも愛情深く育ててくれました。
2019年タフは盛岡市動物公園へ、2020年ニコは群馬サファリパークへ、2021年マリーは天王寺動物園へ移動しました。
現在、とべ動物園のピューマはオスの「ピュータ」メスの「ラフ」の2頭です。
●公式ホームページ:愛媛県立とべ動物園
天王寺動物園唯一のピューマ「マリー」が亡くなりました
2023年6月、大阪市・天王寺動物園のマリーが亡くなりました。国内最高齢の16歳でした。
新ペアに赤ちゃん誕生!日本平動物園
静岡県静岡市・日本平動物園ではこれまでに2組のペアが海外からやってきました。
2002年~2018年|リンカーンとエリザベス
2002年にオスの「リンカーン」とメスの「エリザベス」がアメリカからやってきました。
リンカーンは2000年動物園生まれ、エリザベスは2001年野生由来の個体です。
リンカーンとエリザベスは2007年に繁殖に成功しました。
子は「マリー」と「マロン」の2頭。エリザベスが育児放棄したため、2頭は人工哺育となりました。
エリザベスは幼少期に母親から離れてしまったため、どうしたらよいのかわからなかったのかもしれません。
マリーとマロンは元気に成長し、のちにとべ動物園および福山市立動物園へ移動しました。
リンカーンは2018年11月、エリザベスは2019年4月に老衰のため亡くなりました。野生ピューマの寿命は12年ほどといわれていますので、2頭はとても長生きでした。
2018年~現在|アルタイルとベガ
リンカーンとエリザベスが高齢となってきた2018年、日本平動物園はふるさと応援寄付金で若い2頭のピューマを購入しました。
南アフリカ共和国やってきた2頭。2016年生まれのオスは「アルタイル」2017年生まれのメスは「ベガ」と名付けられました。
そして2019年2月、ベガが待望の第1子「ニーナ」を出産!
ニーナはベガの愛情をたっぷり受けて成長。2020年5月、盛岡市動物公園へと移動しました。
まだまだ若いアルタイルとベガ。いま日本にいるピューマとは異なる貴重な血統です。あらたな命が宿る日を楽しみにしましょう!
現在、日本平動物園のピューマはオスの「アルタイル」メスの「ベガ」の2頭です。
●公式ホームページ:静岡市立日本平動物園
タフとニーナに期待!盛岡市動物公園
岩手県・盛岡市動物公園では、2018年愛媛県・とべ動物園生まれの「タフ」と2019年静岡県・日本平動物園生まれの「ニーナ」を飼育しています。
盛岡市はピューマをふくむ動物園の動物たちがより良い環境で暮らせるよう、大規模なリニューアルをおこなっています。
多頭飼育、出産・育児しやすい施設ができあがることでしょう。
おとなへと成長しているタフとニーナの今後から目がはなせません!
ピューマのほかにも、東京都・多摩動物公園のキリン「ユン」や仙台市・八木山動物公園生まれのクロサイ「ラン」など若い個体が導入されています。
リニューアル工事のため長らく休園していた盛岡市動物園。
2023年4月20日、ついに開園されました!動物福祉を意識した飼育環境をめざす「いまの動物園」に注目があつまっています。
●公式ホームページ:盛岡市動物公園 ZOOMO
ピューマはじめました!神戸どうぶつ王国
2018年、兵庫県・神戸どうぶつ王国で新展示場(クーガーウォーク)オープンにあわせて、ピューマの飼育がはじまりました。
来園時2歳ということから、推定2016年生まれ。メスの「スージー」とオスの「ブル」どちらも来園元はわかりませんでした。
展示場は一面ガラス張り。さらに空中回路があり、ピューマを真下からものぞくことができます。
クーガーウォークは全天候型施設。暑い季節や雨の日ものんびり過ごせそうですね。
スージーが亡くなりました|2023年4月
若い2頭の今後に注目があつまるなか、2023年4月、メスのスージーが亡くなりました。
前年より腎機能の低下がみられていたとのこと。とてもざんねんですね。
現在、神戸どうぶつ王国のピューマはオスの「ブル」1頭です。
●公式ホームページ:神戸どうぶつ王国
[広告]不要なものは買わないことが一番。必需品は売上の一部が寄付されるような商品を選ぶことで、自然や動物またはヒトをまもる活動につなげることができます。
かつては人気がないといわれ繁殖制限されていたピューマ。その数はどんどん少なくなり、いまや残り12頭となりました。
さいわい2018年、2019年と赤ちゃんが誕生!ピューマの高齢化がすすむなか、今後の繁殖には希望もあります。
数少ないピューマがこれからも健やかに過ごしていけますように。
以上、ピューマに会える動物園でした。
【参考】
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