チーターに会える動物園【2022年も赤ちゃん誕生】一覧とニュースまとめ
世界一あしの速い動物として有名なチーター。
絶滅のおそれが高い動物であり、いまも野生の個体数は減りつづけています。
そんな貴重なチーターに会える動物園リストを作成しました。また、赤ちゃん誕生や移動などチーターにまつわる最新情報をおとどけします。
チーターの基本情報
食肉目ネコ科チーター属のチーター。
おもな生息地はアフリカ大陸。
ヒョウとおなじような黄色の毛におおわれ、輪のない黒い斑点模様があります。小顔とスマートな体はいかにもあしが速そうな動物です。
- 食肉目ネコ科チーター属
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 アフリカ大陸とイラン 7000頭
- 体長 130cm
- 尾長 70cm
- 体高 75cm
- 体重 オス50kg メス35kg
チーターは密猟や生息地破壊の影響により、減少をつづけている絶滅危惧種(IUCNレッドリスト危急)です。
なおワシントン条約により学術目的以外の輸出入は禁止されています。
本記事はチーターに会える日本の動物園とそれにまつわる情報を記載しています。
チーターをくわしく知りたい方は
「キングチーターとは?チーターの種類から生態と特徴まで徹底解説」
「チーターが地上最速の理由とは?つま先からしっぽまで速さの秘訣を解説」
をご覧ください。
チーターに会える動物園【13か所】
チーターは6つに分類されます。
日本動物園水族館協会(JAZA)によると日本にいるチーターは「チーター」と登録されています。多くは南アフリカからやってきた個体とその子孫と思われます。
さいわい日本では2022年11月現在、13の施設で約90頭のチーターに会うことができます。
東北~中部
- 岩手サファリパーク
- 群馬サファリパーク
- 多摩動物公園
- 千葉市動物公園
- よこはま動物園ズーラシア
- 富士サファリパーク
- 伊豆アニマルキングダム
関西~九州
- アドベンチャーワールド
- 姫路セントラルパーク
- 安佐動物公園
- 秋吉台サファリパーク
- 九十九島動植物園
- アフリカンサファリ
東武動物公園にチーターはいません|2022年11月
2022年11月、埼玉県・東武動物公園のチーター「コリナ」が亡くなりました。
コリナは2019年12月静岡県・伊豆アニマルキングダムより来園。伊豆では11頭もの赤ちゃんを生み育ててくれました。
コリナの死亡により東武動物公園でのチーター飼育は終了しました。
チーターといえば!多摩動物公園
多摩動物公園は2022年11月現在、8頭のチーター(オス5頭、メス3頭)を飼育しています。
近年では2017年2月と6月、2018年10月、2021年1月と繁殖に成功。死産や衰弱死のおおいチーターが数多く生まれています。
多摩動物公園生まれのチーターたちは日本中そして海外でも飼育されています。
2021年に生まれた子は3頭。すでに親離れがすみ、メス「カグラ」は大分県・アフリカンサファリへ移動しました。
チーターといえば多摩といわせるのは繁殖例の多さだけではありません。
非常にめずらしい変異種である「キングチーター」が4頭誕生しています。2011~2013年にかけてつづけてうまれたため、大きな話題となりました。
サファリパークはチーターたくさん
敷地の広いサファリパークでは5頭以上のチーターを飼育しているところがいくつもあります。
施設間のチーター移動も頻繁におこなわれ、繁殖に力をそそいでいます。
富士サファリパーク
- 飼育数 15頭
- 繁殖
- 2016年 3頭
- 2019年 3頭
- 2021年 1頭
- 2022年 3頭
伊豆アニマルキングダム
- 飼育数 4頭以上
- 繁殖
- 2013年 4頭
- 2015年 2頭
- 2017年 5頭
アドベンチャーワールド
- 飼育数 17頭
- 繁殖
- 2021年 1頭
- 2022年 3頭
- 2022年 3頭
姫路セントラルパーク
- 飼育数 10頭以上
- 繁殖
- 2018年 2頭
- 2020年 1頭
- 2020年 2頭
秋吉台サファリランド
- 飼育数 7頭以上
- 繁殖
- 2020年 3頭
群馬サファリパーク
- 飼育数 7頭
- 繁殖
- 2022年 3頭
その他
- 岩手サファリ 3頭
- アフリカンサファリ 4頭
zoo zoo diary調べ
富士サファリパーク|15頭
多数のチーターを飼育している山梨県・富士サファリパーク。2007年より多摩動物公園とともに共同繁殖にとりくんでいます。
2園のあいだでは頻繁にチーター移動がおこなわれ、繁殖の成果をあげています。
2015年以降だけでも富士サファリでは10頭のチーターが生育しました。
2019年生まれの3頭、2021年生まれの1頭は人工哺育でした。母親がうまく子育てできなかったためです。いずれも元気にそだち、立派にサファリデビューを果たしています。
そして2022年8月に3頭の赤ちゃんが生まれました。今回は母親とともに過ごしているようです。
かつは20頭以上のチーターを飼育していた富士サファリ。2022年9月時点では15頭を飼育しています。
伊豆アニマルキングダム|4頭以上
静岡県・伊豆アニマルキングダムでは父「アース」と母「コリナ」のあいだに11頭の赤ちゃんが生育しました。
2013年に4頭、2015年に2頭、2017年に5頭と3度の繁殖に成功。一時は10頭以上のチーターを飼育していました。
大きくなった子どもたちは全国そして海外の動物園へ旅立っています。
2020年には群馬サファリパークよりオス「カイト」がやってきました。あらたな血統の赤ちゃんが生まれる日はそう遠くないかもしれません。
日本のチーターをふやしてくれたコリナは2019年に埼玉県・東武動物公園へ移動しました。ざんねんながら2022年11に亡くなりました。
伊豆アニマルキングダムでは父アースと子2頭にくわえて少なくともオス1頭、計4頭以上のチーターが飼育されています。
アドベンチャーワールド|17頭
和歌山県・アドベンチャーワールドは2022年4月時点、17頭のチーターを飼育しています。
2021年3月に南アフリカからやってきた4頭のチーター(オス2メス2)がつづけて繁殖に成功しました。
同園15年ぶりとなる2021年の出産では1頭が死産、のこる1頭は人工哺育となりました。
2022年3月、2組のペアから3頭ずつ計6頭の赤ちゃんが誕生しました!
親子6頭と5頭にくわえ6頭のおとなチーターがいます。
姫路セントラルパーク|10頭以上
2017年に姫路セントラルパークへやってきた伊豆アニマルキングダムのアースのきょうだい「ピース」
アースに負けじと、つぎつぎに繁殖を成功させています。
2018年3月「リラ」とのあいだに双子が誕生。オスは「ルーク」メスは「ラム」と名付けられました。ラムは世界的に珍しいキングチーターです。
2020年3月には「パール」とのあいだにメスの「しばふ」が、さらに10月にはオスの「ルキ」とメスの「エマ」が誕生しました。
姫路セントラルパークには全国からぞくぞくとチーターがあつまってきています。
3頭の母子、4頭の母子、父親にくわえ少なくとも2頭、計10頭以上のチーターを飼育しています。
秋吉台サファリ|7頭以上
山口県・秋吉台サファリランドでは2020年10月、母「シュパーブ」と父「フェイ」の間に3頭の子が誕生しました。
同園17年ぶりとなるチーター繁殖です。
2021年7月より、3つ子はサファリゾーンデビューしています。マイカーやサファリバスから間近にチーターを見ることができます。
親子5頭にくわえて少なくとも2頭、計7頭以上のチーターを飼育しています。
チーターはブリーディングローンによる動物間移動が頻繁に行われています。
目当てのチーターがいる場合は随時公式HP等で確認することをおすすめします。
キングチーター【4頭】多摩・和歌山・姫路
キングチーターとは特別な模様をもったチーターのこと。
背中に帯状の黒筋があり、ひとめで他のチーターと異なることがわかります。
多摩動物公園では、現在までに4頭のキングチーターが誕生しています。自然界ではありえない確率です。
誕生した4頭のうち、1頭は山口県・秋吉台サファリに、もう2頭は和歌山県・アドベンチャーワールドに移動しました。
2018年3月、姫路セントラルパークで誕生した双子のうちメス「ラム」がキングチーターです。
2020年ざんねんながら秋吉台サファリの「ファング」が亡くなりました。
- 多摩動物公園
- イブキ(2012年生)
- アドベンチャーワールド
- ナデシコ(2011年生)
- アネモネ(2013年生)
- 姫路セントラルパーク
- ラム(2018年生)
- 秋吉台サファリ
- ファング(2013年生)*
*死亡個体
これまでに日本で生まれたキングチーターは子孫をのこせていません。
いま4頭ものキングチーターがいることは奇跡です!ぜひ会いに行ってみください。
チーターの赤ちゃん情報
幸運なことに近年日本では毎年のようにチーター誕生のニュースが飛び交っています。
新しい情報から順に随時更新していきます!
群馬サファリ 待望の赤ちゃん誕生!
2022年12月、群馬県・群馬サファリパークで4頭のチーターが生まれました。2014年以来となる待望の赤ちゃん誕生です。
母親は2017年多摩動物公園生まれの「クラリス」父親は2015年富士サファリパーク生まれの「キト」です。
クラリスは初産でしたが、健康に出産・育児をおこなっています。
2023年4月より一般公開がはじまっています。
富士サファリ 3つ子誕生|2022年8月
静岡県・富士サファリパークで3頭の赤ちゃんが生まれました。2021年4月につづくチーター誕生です。
両親は不明ですが、母チーターの自然哺育で元気に過ごしているようです。
一般公開は2023年春!すこし先ですがSNSで情報発信していくとのこと、これからも楽しみです。
アドベン 赤ちゃんラッシュ!2022年
2021年7月、和歌山県・アドベンチャーワールドで15年ぶりにチーターの繁殖に成功しました。
両親は3月に南アフリカから来園したばかりでした。
1頭は死産でしたが、のこる1頭のオスは母乳不足のため人工哺育となりました。立派なチーターへと成長しています。
さらに2022年3月には、同じペアから3頭の子が誕生。今回は母親のもとで元気にそだっています。
その9日後には、別の南アフリカ出身のペアが繁殖に成功。母親は初産でしたが、3頭の子をしっかりとケアしています。
2022年に6頭の赤ちゃんが誕生したことにより、チーター飼育数は日本最多の計17頭となりました。
10月より3頭のきょうだいが母親とともに屋外展示場デビューしています。
【追記】2022年11月よりチーターの親子展示が中止されています。最新情報は公式SNS等でご確認ください。
千葉で初!チーター6頭誕生|2021年
千葉市動物公園はリニューアルにともない、2020年6月よりチーター飼育を開始しました。7頭のチーター(メス4頭、オス3頭)はすべて海外生まれ。
そして2021年6月、めでたくチーターの赤ちゃんが誕生しました。
新しい血統として大きな期待が寄せられていたなかの待望の出産。
しかし、チーターの赤ちゃんは死産や生まれて間もなく死亡する例が多く、母親「ズラヤ」は初産のため子育てにも不安があります。
そんな心配をよそに、ズラヤは子どもたちを立派に育ててくれました。
2022年9月、10月に6頭のうち4頭が他の動物園へ移動しています。
千葉市動物公園の7頭のチーター
2022年10月現在、千葉市動物公園は7頭のチーターを飼育しています。
日によって展示個体が変わります。どのチーターに会えるかは行ってのお楽しみです。
- ※ズーナ(2016年生)群馬サファリへ
- ズラヤ(2016年生)6つ子の母
- アジャブ(2018年生)
- ※アイワ(2018年生)富士サファリへ
- フィン(2018年生)
- フロド(2018年生)6つ子の父
- フラッシュ(2018年生)
- 2021年6月生まれの6つ子
- ※カール 姫路セントラルパークへ
- ※チューマ 姫路セントラルパークへ
- カロリーナ
- ※クラリス ズーラシアヘ
- チャーム
- ※クレア 岩手サファリへ
多摩 3つ子のチーター|2021年
2021年1月、多摩動物公園で6頭の子が誕生しました。うち2頭は死産、1頭はまもなく死亡。のこる3頭は元気に成長しています。
母親「デュラ」は2018年につづく出産。父親は富士サファリ生まれの「キト」です。
子はオス「ザオウ」「ホタカ」メス「カグラ」名付けられました。
同年10月、カグラは大分県・アフリカサファリに移動しました。
絶滅のおそれが高く、輸出入が厳しく規制されているチーター。
密猟や生息地の分断になやまされ、たくさんの野生チーターが苦しんでいます。保護や研究が活発におこなわれている種のひとつです。
幸運なことに日本ではおよそ90頭のチーターが飼育されています。さらに近年は繁殖にちからをいれ、着々とその成果・経験がふえています。
今後いっそう地上最速の動物チーターがすみやすい環境ができますように。
以上、チーターに会える動物園でした。
[広告]不要なものは買わないことが一番。必需品は売上の一部が寄付されるような商品を選ぶことで、自然や動物またはヒトをまもる活動につなげることができます。
【参考】
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません