平川動物公園コアラ ゾウ ビントロング カワウソなど動物紹介(後半)
鹿児島の動物園といえばコアラ!見逃せないポイントを紹介します
約30万平方メートルの平川動物公園には130種以上の動物が暮らしています。
平川動物公園の動物紹介(前半)ではアフリカの動物から野生のイヌ・ネコ、世界のサル、南米の動物、そして不思議な動物たちが登場しました。
後半もオーストラリアやアジアの動物、水辺にくらす動物など見どころたくさん。
めずらしい動物や個体情報等を知っていると、動物園を何倍も楽しめること間違いなしです。ぜひ動物園の予習をしてから行きましょう!
- 1. 平川動物公園で会える動物たち
- 1.1. オオカンガルーとアカカンガルー
- 1.2. アカクビワラビー赤ちゃん出袋!2022年
- 1.3. エミュー|大きな飛べない鳥
- 1.4. コアラ飼育数日本一!2つのコアラ館
- 1.5. ビントロングのハヤトとチャコ
- 1.6. マントヒヒとバーバリーシープの山
- 1.7. インドゾウのラウナとアンリー
- 1.8. アライグマに大接近!
- 1.9. コツメカワウソ|なかよし老夫婦
- 1.10. フンボルトペンギンの群れ|20羽以上
- 1.11. 九州でここだけ!ワタボウシパンシェ
- 1.12. カリフォルニアアシカの4頭暮らし
- 1.13. マレーグマが亡くなりました 2022年
- 1.14. 保護されたニホンツキノワグマたち
- 1.15. エゾヒグマのナズナ|まだ8歳です
- 1.16. ホッキョクグマはいません
平川動物公園で会える動物たち
平川動物公園で会える動物たちは「動物園マップ」にそって紹介します。
オーストラリアの自然ゾーン
オーストラリアに生息する動物たちが展示されています。
オーストラリアの自然ゾーンは展示場のなかを通りぬけるつくり。左にアカカンガルー、右にその他の動物が放飼されています。
出入口ではカンガルーたちが逃走しないよう注意しましょう。
オオカンガルーとアカカンガルー
双歯前目(カンガルー目)カンガルー科カンガルー属。
平川動物公園は日本の動物園で一般的なアカカンガルーとオオカンガルー2種とも見ることができます。
さて、彼らは「なに」カンガルーかわかりますか?
真ん中の個体がとくに赤いのでわかりやすいですね。見た目どおりアカカンガルーです。
ほかにもオオカンガルーとアカカンガルーの特徴と見わけ方はいくつかあるので、気になる方はリンクをチェックしてみください。
広場のアカカンガルー側は柵でかこまれていますが、オオカンガルー側はとても開放的。
オオカンガルーが園路にいるときは超至近距離で観察することができます。ベンチもあるので休憩しながらカンガルーを見れるおすすめのスポットです。
アカクビワラビー赤ちゃん出袋!2022年
実はオオカンガルーのエリア、別のカンガルーが紛れています。しばしば赤ちゃんと勘違いされていることもありますが。
その正体はベネットアカクビワラビー。
オオカンガルー、アカカンガルーとおなじカンガルー属に分類されます。首のまわりが赤みをおびていることから名付けられました。
オオカンガルーと比べると小さいですが、体長・尾長ともに80cmほどと実は大きなワラビーです。
よく見ると毛の色、耳の形、顔つきなどオオカンガルーとはぜんぜん違います。
2022年現在、飼育数は4頭。父「アル」母「カリーノ」2年連続繁殖に成功し息子「ベーネ」と「ティノ」が生まれています。
ティノは2022年4月に出袋したばかり。オオカンガルーたちと過ごしているようです。今後の成長も楽しみですね。
ベネットアカクビワラビーに会える動物園は九州では平川動物公園だけ。オオカンガルーとのちがいを探してみてください。
エミュー|大きな飛べない鳥
ダチョウ目(ヒクイドリ目説あり)ヒクイドリ科エミュー属。
ダチョウにつぐ大きさを誇り、ダチョウとおなじように空を飛ぶかわりに地を走ることを選びました。
顔や首が青みがかり、首や頭にも毛が生えており、ダチョウとは似て非なる動物です。たまに間違われていますが。
エミューはカンガルーやコクチョウと混合展示されています。
カンガルーとエミューはお互い無関心なようす。同居は難なく成功したそうです。
エミューはギロっとした目つきですが、穏やかな性格の持ち主。オーストラリアの動物は癒し度満点ですね。
コアラ館
オーストラリアの自然ゾーンをぬけると平川動物公園の代表動物コアラの登場です。
2021年3月には新コアラ館がオープン!現在は新・旧の展示場で10頭以上のコアラに会うことができます。
コアラ飼育数日本一!2つのコアラ館
1984年、オーストラリアから初めて日本にやって来たコアラたち。
平川動物公園は多摩動物公園、東山動植物園とともに日本で初めてコアラを飼育しました。
兵庫より西で唯一コアラに会える動物園です
現在では全国7か所の動物園でコアラの飼育をおこなっています。
- 埼玉県こども動物自然公園
- 多摩動物公園
- 金沢動物園
- 東山動植物園
- 王子動物園
- 淡路ファームパーク
- 平川動物公園
16頭のコアラを飼育中【2022年赤ちゃん誕生】
双前歯目コアラ科コアラ属。
こだわりが強くユーカリしか食べないコアラの飼育には、莫大な労力と費用がかかります。十分な知識や資金がなければコアラ飼育をつづけられないのが現状です。
そんな困難なコアラ飼育に当初から取り組んでいる平川動物公園。
なんとコアラが16頭もいます!2022年11月現在、国内最多のコアラ飼育数です。
世界中のコアラは基本的にオーストラリアからやって来た個体。
もちろん繁殖に成功した施設では個体数が増加します。一方、繁殖できず個体数をふやせないケースもあります。
日本でもコアラ繁殖に苦戦するなか、平川動物公園では安定してコアラの赤ちゃんが生まれ育っています。
2022年2月には1頭のオスが誕生!絶賛公開中です。
公式HPコアラの紹介ページでは名前や画像などが掲載されているので要チェックです。
平川動物公園の「新・旧コアラ館」のようす
コアラは気に入った木にしか寄りつかないので、体の割に飼育スペースが必要な動物です。
さらに平川動物公園は飼育数が多いことから大きな屋内展示施設をつくっています。
2021年3月には新コアラ館がオープンしました。ユーカリを植樹しコアラの暮らしやすい環境の再現をめざしています。
施設のまんなかに蛇行した園路がもうけられ、さまざまな角度かつ至近距離でコアラを見ることができます。
また、新コアラ館は自然光をとりいれるため窓がもうけられています。そのため窓の近くにいるときは外から観察できます。
一方の旧コアラ館は一方向からガラス越しにコアラを観察するつくり。日本の動物園で一般的な展示です。
観覧エリアが非常にひろくヒトがたくさんいても見やすいのが特徴。ガラスも反射しにくく写真撮影も問題なし。
旧コアラ館ですらいろんなコアラに会えたのに、新コアラ館ができてますますコアラの多様な行動を見ることができそうです。
毎日開催イベント「コアラのお話」
毎日11:00~コアラ館にて「コアラのお話」を聞くことができます。
飼育員さんがエサをあげながら、コアラについて教えてくれるイベントです。
寝てばかりいるイメージのコアラですが、お食事中に行くと活発な姿を見ることができます。
国内最多のコアラ飼育数を誇る平川動物公園では起きているコアラを見れる確率が高いです。
わたしは平川動物公園でコアラ全員が寝ている、という経験はありません。
さらに、広い施設が2つもあるのでコアラ展示場にありがちな混雑も気になりません。
ゆっくりたくさんコアラを見れる平川動物公園。コアラを好きにならずにいられない施設です。
コアラ館からインドの森ゾーンのあいだ
コアラ館を出ると下り坂。その途中のカーブの右側にビントロング、左側にマントヒヒとバーバリーシープの展示場があります。
ビントロングのハヤトとチャコ
食肉目ジャコウネコ科ビントロング属。
アジアの森林に生息しています。黒いボサボサの毛に長いしっぽが特徴的な動物です。
平川動物公園のビントロング展示場はコアラ館を出た園路沿いの檻。知名度が低いうえに足を止めにくい場所なのか、食いつく来園者は多くありません。
しかし、ビントロングはとっても愛らしい動物なのです。
2006年生まれのオス「ハヤト」と2007年生まれのメス「チャコ」が暮らしています。
チャコは4度出産経験があり、子どもたちは全国へ旅立っています。
ビントロングは夜行性。日中は寝ています。しかも、樹上生活のため、檻の高いところで休んでおり、お顔が見えないことも多々。
タイミングが良ければ、もそもそ動きまわる様子を見ることもできます。
マントヒヒとバーバリーシープの山
霊長目オナガザル科ヒヒ属のマントヒヒ。生息地はエチオピア周辺、山地や草原を群れで移動する生活をおくっています。
成熟したオスは立派なたてがみを有しています。その姿がマントを着ているように見えることから「マント」ヒヒと名付けられました。
マントヒヒの展示場はいわゆるサル山。上(展望所)と下(ガラスビュー)から見れるつくりです。
老若男女70頭以上のマントヒヒが飼育されています。
ぐるぐると地をまわっていたり、おのおの休んでいたり。いろいろな行動を観察することができます。
そして驚くことに、マントヒヒは数頭のバーバリーシープといっしょに放飼されています。
バーバリーシープはヤギのようなヒツジのような偶蹄目ウシ科バーバリーシープ属の動物。アフリカ北部の岩山などに生息しています。
異種間のコミュニケーションが楽しい!
かつてはマントヒヒのみの展示でしたが、岩山に適したバーバリーシープを導入することに。
結果は大成功。
バーバリーシープと暮らすようになってから、マントヒヒのケンカが減少したそうです。混合飼育が精神に良い影響を与えたのかもしれません。
マントヒヒがバーバリーシープの毛づくろいをしたり、子マントヒヒがバーバリーシープの背中で遊んだり。基本マントヒヒにされるがままのおとなしい印象です。
野生マントヒヒは小さな群れがいくつも集まり、大きな群れをつくります。見た目はちがえど仲間がふえることは許容できる性格なのかもしれませんね。
平川動物公園でしか見れないおもしろい光景なのでぜひお見逃しなく。
インドの森ゾーンとその周辺
メインはインドゾウ。周辺にはミーアキャット、カワウソなどの小型動物やペンギンが展示されています。
インドゾウのラウナとアンリー
長鼻目ゾウ科アジアゾウ属。平川動物公園ではインドから東南アジアの森林に生息するインドゾウを飼育しています。
オスの「ラウナ」とメスの「アンリー」推定1976年生まれのペアが暮らしています。2頭は1985年に鹿児島にやってきました。
仲良く同居できる関係で交尾も確認できていますが、いまだ繁殖へは至っていません。
ちなみにラウナはオスとしては小柄、アンリーはメスとしては大柄。そのためゾウの雌雄にはめずらしく体格は同じくらいです。
見わけ方は鼻が全体的に肌色で太い方、上の写真だと奥がラウナ。メスのアンリーは温厚な性格が顔に出ていますね。
ゾウは飼育下の方が寿命が短い動物として知られています。動物園ではゾウたちが健康で長生きできるようエンリッチメントや体調管理をおこなっています。
夕方室内に戻ってからは夜ごはんやケアのようすを観察できる貴重な時間。ゾウ好きの方は要チェックです。
リニューアルにより以前の1.5倍のひろさになったゾウ展示場。大きなゾウが2頭いても広いと感じます。
緑や土がすくなく少し殺風景ではありますが、立派なプールも備わっています。雨の日には泥浴び、暑い日には水浴びが見れるかもしれません。
インドゾウ展示場周辺には売店や休憩所、そして平川動物公園特有の足湯がもうけられています。歩き疲れた足を温泉と動物たちが癒してくれます。
大きなゾウのあとは小さな動物たちが続々登場。
こちらは半円型・無柵放養式の展示場で、遮るものがなくすぐそこに動物たちを見ることができます。
午前中プレーリードッグとミーアキャットはひなたぼっこしたり朝食をとったりと大忙し。活発な様子を見ることができます。
アライグマに大接近!
北アメリカ大陸に生息するアライグマは食肉目アライグマ科。クマではありません。
昆虫やカエルなどを捕食し、見た目とは裏腹に気性が荒いことで知られています。
目の上や耳のふちが白く、しま模様が入ったふさふさのしっぽが特徴的。
名前の由来はモノを洗うようなしぐさをすること。実際には目が悪いため繊細な手先で獲物をさがしている動きです。
体長50cmほどのアライグマたち、展示場から脱走しそうなくらい至近距離に見えます。
アライグマは害獣?生態系をおびやかす存在に
水辺に近い森林を好むアライグマ。
近年では農地や都市部などさまざまな場所に出没し、農作物の被害は甚大です。時には屋根裏などに住みつき、家屋の劣化も確認されています。
アライグマの問題はアメリカだけの話ではありません。
外来種としてヨーロッパや日本にも定着。生命力・繁殖力ともに高いアライグマの数は増加し、農家だけでなく本来の生態系も脅かされています。
日本は被害拡大を防ぐため、アライグマを特定外来生物として指定しています。つまり、ペットとして飼うことはできません。
法制定以前は、個人の鑑賞用にも輸入されていたアライグマ。
手先が器用で賢いため脱走したり、気性が荒いため飼育困難となり遺棄されたり。またたく間に日本各地で野生化しました。
生態をよく理解しないまま飼育され、不都合になり捨てられた動物が人間活動の邪魔ものとして殺されています。それがアライグマの現状です。
イヌやネコをはじめ、さまざまなペットが放棄されています。保健所では年間10万頭以上の動物が殺処分されています。
ペットを飼うときは将来のこと、自分のライフスタイル、動物の特性などしっかり考えてから行動しましょう!
動物園もヒトのエゴかもしれませんが。せめて動物園ではのびのび暮らしてほしいと願います。
ちなみにアライグマはぜんぶで3頭。
夜行性のため日中はすがたが見えないこともありますが。木のなかにいることがおおいので要チェックです。
コツメカワウソ|なかよし老夫婦
食肉目イタチ科ツメナシカワウソ属。日本の動物園で最も一般的な小さな爪をもつカワウソです。
おもに東南アジアの水辺に生息しており、カワウソのなかでは最も小さいといわれています。
小柄で可愛らしいカワウソは実は肉食、しかもたくさん食べる大食い動物です。
かつては大家族が暮らしていましたが、2022年11月現在はペアのみ。
2009年生まれのメス「チェリー」と2010年生まれのオス「ヤマト」です。2頭の子どもたちは全国へ旅立っています。
展示場手前にはプールがあり、水面下も見えるようガラス張り。可愛らしい小さな手や軽快な泳ぎを観察することができます。
カワウソは絶滅のおそれが高い動物です!
最近ではペットとして人気があるコツメカワウソ。
飼育しやすいと思うかもしれませんが、食欲旺盛でやんちゃ。そして大家族で暮らす動物です。
静穏かつ単体での生活が肌にあわないカワウソが一般家庭で飼われて「しあわせ」とは思えません。
ところで、ペットとして飼われているコツメカワウソはIUCNレッドリスト危急(VU)つまり絶滅危惧動物だとご存知でしょうか?
野生カワウソはさまざまな地域に分布しているにもかかわらず、生息数は減少傾向。その背景には毛皮や飼養のための密猟・密輸があります。
もちろんワシントン条約によって輸出入がきびしく制限されています。
日本では動物園で繁殖したカワウソが取引されることがある一方、違法に持ち込まれたカワウソが存在することも事実です。
ペット需要が高まれば高まるほど、密猟や密輸といった犯罪がふえます。どうかカワウソをペットにしないでください。
フンボルトペンギンの群れ|20羽以上
ペルー海流(別名フンボルト海流)沿岸部に生息するフンボルトペンギン。動物園や水族館でよく見かけ、日本人にとって親しみのあるペンギンです。
くちばしの周りがピンク色なのが特徴的。目の上から首につづく白いライン、白いおなかに黒い点があります。
展示場には地下へつづく階段が設けられており、水中のようすを観察できるしくみ。気持ちよさそうに泳ぐペンギンはよりいっそう魅力的です。
かつてはペンギンのお散歩イベントを行っていましたが、最近は見かけません。
ペンギンの歩行は来園者のためだけでなく、運動不足解消や繁殖準備などペンギンのメリットがあるといわれています。
参加型(ペンギンの)だったので希望するペンギンがいなくなったのかもしれませんね。
寿命20年ほどといわれるペンギンですが、平川動物公園では30歳を超えるご長寿フンボルトペンギンに会えます。
ペンギンの個体識別はむずかしそうなので、飼育員さんがいたら聞いてみてください。
九州でここだけ!ワタボウシパンシェ
ペンギン展示場のさき、ショウケースのような施設には小さなサルがいます。
霊長目オマキザル科タマリン属のワタボウシパンシェ。ワタボウシタマリンともよびます。
名前の由来(綿帽子)である真っ白でふさふさの頭部の毛が特徴的です。
20~30cmと手のひらに乗りそうなサイズ。全体は茶色ですが顔は黒く、体長より長い尾をもちます。
コロンビアなど南米の熱帯雨林に生息するワタボウシパンシェ。生息数は1000頭ほど、絶滅寸前の動物です。
樹上を移動しながら花から昆虫までさまざまなものを食します。小さな体ですが、トカゲやバッタなど肉食を好むワイルドな一面もあります。
4つの展示スペースがありますが、2022年現在の飼育数は2頭。2003年生まれのメス「リンカ」と2009年生まれのオス「バン」です。
昼行性ですが丸まって見えないこともあります。
動きが素早かったり、ガラスが汚れていたり。ざんねんながら、今のところあまりいい写真は撮れてません。
ユニークな外見とつぶらな瞳。なぜか言いたくなるネーミング。
九州では平川動物公園でしか会うことができません。どうぞお見逃しなく。
リスの森
リスの森はリスやウサギ、インコなどが放し飼いにされている大きな施設。
緑ゆたかで隠れ場所がおおいリスの森、リスとムササビはおろかウサギさえ見つからないことも。動物たちはきっと居心地が良いだろうなと感じる展示場です。
お時間ある方は動物探しを楽しんでみてください。
リスの森をぬけるとふれあいランドがあります。売店やトイレもそなわっています。
世界のクマゾーン
かつてはホッキョクグマ、マレーグマも暮らしていた世界のクマゾーン。
2020年にホッキョクグマ、2022年にマレーグマが亡くなり、現在は日本に生息するクマだけとなりました。
リスの森をへて、しばし上り坂を歩くとプールが見えてきます。
クマゾーンといいつつカリフォルニアアシカがお出迎えしてくれます。
カリフォルニアアシカの4頭暮らし
食肉目アシカ科アシカ属。
アメリカ大陸西海岸などに生息するカリフォルニアアシカ。多くの動物園や水族館で飼育されており、親しみのある動物です。
プールは上から、または下から観察することができるつくり。アシカが飛び込む姿や泳いでいる姿など、さまざまな角度から楽しめます。
黒いつるんとした体に小さなお耳がチャーミング。
2022年11月現在、4頭のカリフォルニアアシカを飼育しています。
- ミュウ(1999年生)
- マリー(2000年生)
- コウスケ(2004年生)
- ミコ(2022年生)
2022年5月に生まれたカリフォルニアの赤ちゃん「ミコ」母親は「ミュウ」です。
2016年生まれの姉「リコ」は2020年に高知県・のいち動物公園へ移動しました。
ミュウの母乳は質や量が十分でないようでリコは人工哺育、ミコは介添哺育となりました。飼育員とミュウの協力により2頭とも元気に成長しています。
もう1頭のメス「マリー」は2021年に神奈川県の水族館からやってきました。
大きな声をあげながらおしゃべりをしたり泳いだり。群れのコミュニケーションをかいま見ることができます。
コシベニペリカンはいません
かつては東アフリカに生息するコシベニペリカンがカリフォルニアアシカと混合飼育されていました。
当時、多摩動物公園と鳥羽水族館にしかいなかった珍ペリカン。
モモイロペリカンに比してよりグレー色が強く体は小さめ。繁殖期には腰辺りが赤くなるためコシベニ(腰紅)と名付けられました。
野生では出会うことのない2種の動物。
お互い微妙な距離感をたもち良い関係のようでした。平川動物公園だけの光景を見られなくなってざんねんです。
現在、JAZAによるとコシベニペリカンの飼育施設は鳥羽水族館のみです。
マレーグマが亡くなりました 2022年
食肉目クマ科マレーグマ属。東南アジアに生息する小さなクマです。
かつては2頭のメスが飼育されていました。
ざんねんながら2022年6月に「ウラン」9月に「ハニイ」があいついで死亡。ウランは国内最高齢の29歳11か月でした。
ウランは1992年中国生まれ。1998年から鹿児島で愛されつづけてきました。晩年も高齢とは思えない毛並みの良さで美しいマレーグマでした。
2022年11月現在、平川動物公園にマレーグマはいません。
保護されたニホンツキノワグマたち
食肉目クマ科クマ属。
アジアに生息しヒマラヤグマとも呼ばれます。胸にある月型の模様が特徴です。
そのうち日本原産の亜種がニホンツキノワグマ。本州と四国に生息しています。
2013年、山形県で保護されたオスの「イツキ」とメスの「アイ」がやってきました。イツキは推定2009年、アイは推定2010年生まれです。
水浴びや木登りができる展示場なので、ツキノワグマのさまざまな行動を観察できます。
展示場には案内板がありましたが、どちらかわからなくなりました。すみません。
エゾヒグマのナズナ|まだ8歳です
食肉目クマ科クマ属。
エゾヒグマは北海道に生息する日本最大の陸上動物です。
1頭のメス「ナズナ」が展示されています。2014年に阿蘇カドリー・ドミニオンで生まれ、2018年に平川動物公園にやってきました。
北海道の動物にとって鹿児島の暑さはこたえそうですが。水につかったり滝に打たれたり、暑い日ならではの光景を見ることができます。
ホッキョクグマはいません
2011年にリニューアルした世界のクマゾーン。
ホッキョクグマの観覧スペースは上と下。地下からはホッキョクグマが泳いでいる水中のようすを見れるつくりです。
カナダ出身のメス「カナ」は1991年に来園しました。つづいてドイツから来園したオス「ホクト」とペアリングを目指すも、繁殖へは至りませんでした。
そして2015年、ざんねんながらホクト(24歳)が他界。
2020年10月ついにカナも亡くなりました。推定30歳、老衰でした。
かつて平川動物公園の目玉だったホッキョクグマ。カナの死亡により飼育は終了となりました。
[広告]不要なものは買わないことが一番。必需品は売上の一部が寄付されるような商品を選ぶことで、自然や動物またはヒトをまもる活動につなげることができます。
平川動物公園の入園ゲートをくぐると、生き生きとした動物たちの姿と雄大な桜島が飛び込んできます。
一歩踏みいっただけで「わくわくドキドキ」する動物園です。
日本で唯一クロヒョウとクロジャガー、クロサイとシロサイが同時に見れたり、九州で唯一ヤブイヌやオオカミに会えたり、いきなり目玉がたくさん!
オランウータン、レッサーパンダ、アジアゾウなど人気の動物が次々と現れてきます。
なかでもトラとコアラは国内屈指の飼育数!写真も撮りやすく平川動物公園の注目スポットです。
また、混合展示を多数とりいれることにより、さまざまな動物の表情を見ることができます。
広大な敷地にたくさんの動物が展示されており、見どころ満載の平川動物公園。
さらに、歴史や自然、美味しいものもたくさんある鹿児島市。ぜひ旅先の候補に!
以上、鹿児島市の平川動物公園でした。
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