ジャガーに会える動物園【12か所】一覧とニュースまとめ|2022年
アマゾンの王者に君臨する「ジャガー」美しい毛皮と強靭な力の持ち主です。
では、みなさんはジャガーに会ったことがありますか?
実は日本でジャガーを飼育している動物園は12か所だけ。そのためジャガーに会ったことがない方もおおいかもしれません。
そこでzoo zoo diaryはジャガーに会える動物園一覧を作成しました。さらに赤ちゃん誕生や移動などジャガーにまつわる動物園ニュースを随時お届けします。
ジャガーとは?
ジャガーは食肉目ネコ科ヒョウ属。
ジャガーはメキシコ~アマゾン川周辺の森林や湿地に生息しています。
- Panthera onca
- IUCNレッドリスト 準絶滅危惧(NT)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 中南アメリカの森林・湿地 6.5万頭
アマゾンには安定して生息しているものの、全体数の減少が報告されています。将来絶滅するおそれがある動物です。
また、ワシントン条約により輸出入がきびしく規制されています。

おおきいものは体長2メートル、体重100kg以上。トラ、ライオンにつぐ大型ネコ科動物です。
- 体長 150~200cm
- 尾長 80cm
- 体高 70cm
- 体重 60~100kg
ヒョウ柄とはことなり、まるい模様のなかに「点」があります。よく間違わられるヒョウと比較しながらジャガーの特徴を確認してみてください↓
ジャガーに会える動物園
2022年11月現在、12の動物園で22頭のジャガーが飼育されています
関東~中部
- 那須どうぶつ王国
- かみね動物園*
- 東武動物公園
- 日本平動物園*
- 東山動植物園
関西~沖縄
- 京都市動物園
- 天王寺動物園
- 王子動物園*
- とべ動物園*
- わんぱーくこうち
- 平川動物公園*
- 沖縄こどもの国
*クロジャガーを飼育しています
そのうち5か所の動物園でクロジャガーを展示しています。
かみね動物園ジャガー初飼育|2022年
茨城県日立市・かみね動物園は2020年より新猛獣舎の工事にとりかかっていました。
2022年7月、ついに完成した新猛獣舎にジャガーがやってきました。
神戸市・王子動物園よりオスの「アステカ」が、静岡市・日本平動物園よりメスの「小麦(こむぎ)」が来園。
2頭とも2021年生まれ、これからまだまだ大きくなる個体です。性成熟をむかえたのち、繁殖にとりくむ予定とのこと。
かみね動物園の新猛獣舎はかつての約5倍の面積をほこり、ジャガー2頭にくわえトラ1頭、ライオン4頭を展示するおおきな施設です。
それぞれの生息地を再現し、動物本来のうごきが見れるような生態展示をおこなっています。
あたらしい展示場で生き生きとした若ジャガーを見たいですね。
2色のジャガー!日本平動物園 2021年
2019年3月、静岡市・日本平動物園に南アフリカ共和国よりジャガー(黒変種)が来園。「小梅(こうめ)」と名付けられた2018年生まれのメスです。
パートナーである「卯月小助(うつきこすけ)」は2016年に天王寺動物園で生まれました。
2頭の相性はよく2021年11月、期待どおり小梅は妊娠しました。小梅はわかく初産でしたが、父似と母似の元気な双子を出産しました。
黒色が姉「小春(こはる)」通常色が妹「小麦」2頭はすくすく小梅の愛情をうけてすくすく成長しました。
2022年7月、小麦は日立市・かみね動物園へ移動しました。
2022年11月現在、日本平動物園は卯月小助、小梅、小春の3頭を飼育しています。
クロジャガーの双子|王子動物園
アトスとローラのあいだにボスキとミワが生まれる(2013年)
2013年、兵庫県・王子動物園で20年ぶりにジャガーが誕生しました。
母親は「ローラ」2010年カナダの動物園生まれ。父親は「アトス」2009年ポーランドの動物園生まれ。2頭ともクロジャガーです。
2013年にアトスが来日してすぐ繁殖に成功!子はオス「ボスキ」メス「ミワ」と名付けられました。
2頭はローラの愛情をうけて成長し、現在は鹿児島県・平川動物公園と愛媛県・とべ動物園で暮らしています。

今後さらなる繁殖をと思っていた2016年、かなしいことにローラが6歳という若さで死亡。その後アトスは1頭で飼育されていました。
アトスとネリアのあいだにアステカとマヤが生まれる(2021年)
そして2020年ついにメスがやって来ました。2018年南アフリカ共和国生まれの「ネリア」です。
2021年8月、めでたくアトス2度目の繁殖に成功。
ネリアは双子のオス「アステカ」とメス「マヤ」を出産しました。子は2頭とも父似の黒色です。
ネリアにとってはじめての子でしたが、ネリアはしっかりと2頭を育てあげてくれました。
2022年7月、アステカは日立市・かみね動物園へ移動しました。
2022年11月現在、王子動物園はアトス、ネリア、マヤの3頭を飼育しています。
ジャガー誕生!わんぱーくこうち
高知県・わんぱーくこうちアニマルランドは近年2度オスの赤ちゃんが誕生しました。
父親は2007年ドイツ・ミュンヘン動物園生まれの「ルモ」母親は2014年大阪市・天王寺動物園生まれの「葉月(はつき)ココ」です。
ルモと葉月ココ 第1子ハク生まれる(2017年)
2016年、繁殖のために大阪市から来園した葉月ココ。まだ2歳になる前の幼いメスジャガーでした。
そんなココが2017年待望の妊娠・出産。逆子だったため1頭は死産でしたが、のこる1頭は生きのびてくれました。
ココは初産とういこともあり、かなり神経質になっていたようです。懸命に子育てにとりくみ「ハク」と名付けられた子(オス)は元気に成長しました。
2019年4月、ハクは沖縄こどもの国へ移動しました。那須どうぶつ王国からやってきた「ルナ」とペアリングに挑戦中です。
ルモと葉月ココ 第2子リンド生まれる(2019年)
ルモとココ2度目の繁殖。ハクが旅立つ直前、2019年3月にオスの「リンド」が誕生しました。
1回目とはことなり落ち着いたようすのルモ。リンドはのびのびと成長しました。
2020年7月からは埼玉県・東武動物公園で暮らしています。
2022年11月現在、わんぱーくこうちはルモと葉月ココの2頭を飼育しています。
ルモは現存している日本のジャガーのなかで唯一のドイツ生まれ。貴重な血統です。
2022年に15歳となったルモは高齢といえます。しかし、かつて天王寺動物園にいた「ジャガオ」は20歳で子をのこしています。
ルモが健康体であれば次の繁殖の可能性は十分あります。日々すこやかに過ごしてほしいです。
野生ジャガーは減少しています
2022年11月現在、ジャガーは「将来」絶滅のおそれがある動物(IUCNレッドリスト準絶滅危惧)です。
しかし、ジャガーは開拓や密猟などにより減少しつづけています。
つぎの調査で「現在」絶滅のおそれがある動物と再評価される可能性が高いといわれています。
生息数は6万5千頭ほど。その80%以上がアマゾン周辺に生息し、その他の地域には計1万頭ほどしかいないと考えられています。
ジャガー保全活動をすすめるメキシコ。
開拓をしないよう働きかけ、家畜がおそわれた場合の補償や電柵の供給をおこなう等、生息地周辺の住民に理解を求めています。
そのかいあって2018年の調査でメキシコのジャガーは4000頭以上にふえたことがわかりました。
メキシコのようにアマゾン以外の地域における保全がジャガーの未来を左右しています。
[広告]不要なものは買わないことが一番。必需品は売上の一部が寄付されるような商品を選ぶことで、自然や動物またはヒトをまもる活動につなげることができます。
日本の動物園では、2年連続海外より新しいジャガーがやってきたうえに、2021年には4頭のジャガーが生まれました。
日本にいながらジャガーの成長過程をみれるチャンスです。アマゾン最強のジャガーをぜひじっくり観察してみてください。
以上、ジャガーに会える動物園でした。
【参考】
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