平川動物公園【トラ好き必見】ホワイトタイガーとベンガルトラの記事
広大な敷地をもつ鹿児島市の平川動物公園。
ゾウやキリン、サイなど大きな草食動物からライオン、ジャガーなどの肉食動物まで130種以上の動物を飼育しています。
なんとトラの飼育頭数は「5」すべて成獣です。櫓と水場をそなえた広い展示場で日にちや時間ごとに1頭ずつ展示されています。
この度トラ好きさんのために!平川動物公園のトラだけの記事を作成。個体情報をおとどけします。
平川動物公園の概要、営業案内・アクセスを知りたい方は「鹿児島の動物園【平川動物公園】行く前に読んでほしい記事」をご覧ください。
平川動物公園で会えるトラの種類は?
平川動物公園には現在5頭のベンガル(系)トラが飼育されています。そのうち4頭はホワイトタイガーです。
ベンガルトラはインドなどに生息する大型のネコ科動物。
オスは全長3メートル、体重180kg前後。他トラと比べてしまの数がすくなく毛が短いといわれています。
※飼育下ベンガルトラはアムールトラとの交雑種がおおく純血の判別が困難なため、ベンガル(系)トラと記載しています。
ホワイトタイガーはベンガル(系)トラの白変種。
メラニンが欠乏した遺伝子疾患であるアルビノとは異なり、通常の遺伝によって誕生します。ただし生まれる確率はとても少ないです。
自然界では1950年代にインドで発見されたホワイトタイガーを最後に野生の個体は確認されていません。
他の種に比べて分布域がひろく全体数はおおいものの、絶滅のおそれがきわめて高い動物(IUCNレッドリスト危機)です。
なお、すべてのトラはワシントン条約により学術目的以外の輸出入は禁止されています。
トラの種類は「日本で会える虎の特徴と見わけ方」ホワイトタイガーは「白いトラに隠された動物繁殖の真相」でくわしく解説しています。
中国からやってきた3頭のトラ
2011年5月、中国から3頭のトラがやってきました。
鹿児島市に本店をおく株式会社「新日本科学」の寄贈です。
3頭のうち2頭は白変種(ホワイトタイガー)。オス「タイガ」メス「コハク」もう1頭のメス(通常種)は「ベル」と名付けられました。
- ベル(2008年7月19日生)
- コハク(2008年8月2日生)
- タイガ(2008年10月6日生)
ザ・トラ 美しきベル
トラといえばイメージするオレンジ色に黒いしま模様。
平川動物公園で唯一の通常種のベルは、まさにトラらしい美貌のもちぬし。
高齢トラとなりましたが、その美しさは変わりません。
3回の繁殖に成功!コハクとタイガ
タイガはもちろんベルとも繁殖できますが、ペアに選ばれたのはおなじ白変種であるコハクです。
コハクとタイガの相性は抜群!来園した年から計3回の繁殖に成功しました。
- 2011年11月18日 4頭
- 2頭はまもなく死亡
- ガク
→ 和歌山県・アドベンチャーワールド - コユキ
→ 兵庫県・姫路セントラルパーク
- 2013年5月24日 6頭
- 3頭はまもなく死亡
- カイ
- メイ
- リク
- 2015年11月2日 5頭
- 3頭はまもなく死亡
- カリ【Kali】
- キコ【Kiko】
→ オーストラリア・ドリームワールド
2011年11月 ガクとコユキ(関西へ)
来園半年後、早くもタイガとコハクはじめての繁殖に成功しました。
子は4頭誕生。育児をしているものの2頭が死亡したため、のこる2頭「ガク」「コユキ」は生後5日目から人工哺育となりました。
ガクとコユキは元気に育ち2014年にアドベンチャーワールド、姫路セントラルパークへ旅立ちました。
2013年5月 カイとメイとリク(鹿児島にいます)
トラのひとりだちは2年ほど、つまり妊娠間隔もおよそ2年。コハクは順調に2回目の出産をおえました。
子は6頭、まもなく3頭が亡くなりました。
しかし、今回はのこる3頭「カイ」「メイ」「リク」はコハクの愛情をうけて成長。9月には親子4頭での展示がおこなわれ、たいへんな人気でした。
2022年11月現在も3頭は鹿児島で元気に暮らしています。
2015年11月 カリとキコ(海外へ)
子育てをおえたコハク、タイガとの3回目の繁殖に成功しました。
子は5頭、うち3頭がまもまなく死亡。
前回は自然哺育でしたが、今回は生後2日目にのこる2頭「カリ」「キコ」は人工哺育に。すくすく成長しました。
2016年オーストラリア・クイーンズランド州ゴールドコーストにあるドリームワールド【Dreamworld】へ
タイガは亡くなりました
2016年4月、ざんねんながらタイガは7歳という若さで死亡。
タイガの死亡により平川動物公園の繁殖は終了しました。
コハク、そして成獣した子どもたちは皆健在です。タイガの分までコハクには長生きしてほしいです。
平川動物公園のトラたち【全5頭】
5頭のトラが暮らす平川動物公園のトラ展示場は2か所あります。
ライオンやオオカミの展示場に比して倍ほどの広さ、水場と櫓がもうけられています。草花がたくさん生えた緑ゆたかな展示場です。
トラは単独を好む動物なので、1頭ずつ展示されています。そのため一度に見れるトラは2頭のみ。
ただし日によっては午前と午後でトラが交代するので、1日で最大4頭のトラに会えます。
順路どおりにすすみ手前を展示場1、奥を展示場2とします。
展示場1(ヤブイヌ側)
- 9:30~13:30
- コハク(奇数日)
- メイ(偶数日)
- 13:30~16:30
- カイ
展示場2(奥側)
- 9:30~13:30
- ベル
- 13:30~16:30
- リク
かつてはほぼスケジュール通りに展示されていましたが、たまたまなのか最近は違う場合も。
動物の体調や状況によって展示は変更される場合があることをご了承ください。
ベル|唯一の黄トラ
タイガとコハクといっしょに中国からやってきたベル。
黄色が基本のトラですが、平川動物公園では唯一の通常種です。
ベルは非常に端正な顔立ち。わたしの中では1、2を争う美トラです。
小顔でシュッとした印象。
大きなガラスの展示スペースから見て、一番奥の見えにくいところによくいます。草が茂っていたり、丸太があったりと、うまいこと視線を避けているようです。
横の網部分からは意外と近くに見えることも。ベルは横顔もとても美しいので、横からも要チェックです。
コハク|7頭のお母さん
コハクは母親だからか優しい印象をうけます。
パートナーのタイガに先立たれてからはお相手がいません。
ベルとともに14歳をむかえたご長寿。ゆったりとした老トラ生を送っています。
わたしは最近会えていませんが、ベルもコハクも現役です。これからも健やかに暮らしてほしいです。
カイ|2013年生まれ3つ子のオス
カイはよく動きさまざまな表情を見せてくれます。
夏の暑い日は水浴び率たかめ、すぐ目の前にトラを見れるチャンスです。
夜行性のため寝ていることの多いトラ。しかし、カイは起きていることがおおいので、しばしば来園者の注目をあびています。
メイ|2013年生まれ3つ子のメス
メイは3つ子で唯一のメス。
お顔がまるく体が小さいため、リクとカイに比べると可愛らしい印象です。
臆病な性格なので驚かせないようそっと観察しましょう。
わたしはなぜか奇数日ばかり来園していて最近は会えていません。
リク|2013年生まれ3つ子のオス
リクはのんびり過ごすのが好きなようす。
毛づくろいをしたり寝ながらも周囲のようすをうかがったり。トラらしいしぐさを見せてくれます。
ライブカメラあります!
展示場のようすを前もって知りたい方も気になるトラが見れなかった方もご安心ください。
平川動物公園HPではホワイトタイガーのライブ映像を毎日配信中。
カメラは展示場1に設置されており、自分で動かすことができます。トラを追いかけられる素晴らしい仕組みです。
来園者の少ないとき、のびのびとしたトラの姿を見れるかもしれません。ぜひチェックしてみてください。
ホワイトタイガーの見わけ方はあるの?
もちろんトラ柄は1頭1頭ちがいます。体も顔も必ず特徴的な模様があるものです。
平川動物公園のホワイトタイガー4頭は血のつながった家族なので、似ているかもしれません。
でもポイントがわかれば簡単に見わけられるようになります。
ただこれを教えてしまうとおもしろさ半減。
自分なりに分析して個体識別できるようになったときの喜び、トラ好きの皆さんにはぜひ味わってほしいです。
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みなさんお気に入りのトラはだれでしたか?
動物園の人気者トラが5頭も暮らしている平川動物公園。みな美しいので写真だけでは決められませんよね。
それぞれの名前を覚えてじっくり観察すると、個性や特徴を見つけられるはず。そうするともっと動物園を楽しめること間違いなしです!
平川動物公園はトラだけでなく、ゾウ、ライオン、カバなど大きな動物がたくさん。さらにマサイキリンやヤブイヌなど飼育施設のすくない動物にも会えます。
2022年11月現在、平川動物公園の記事はぜんぶで5つあります。来園前にぜひ参考にしてください。
以上、平川動物公園のトラの紹介でした。
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