ヒョウに会える動物園【15か所】一覧とニュースまとめ|2022年
大型ネコ科動物「ビッグキャット」にかぞえられるヒョウ。世界には9つのヒョウが現存しています。
日本動物園水族館協会(JAZA)によると日本にいるヒョウは「アムールヒョウ」と「ヒョウ」にわけられています。
単に「ヒョウ」と書かれているのは亜種が確定していないものと思われます。
ヒョウはIUCNレッドリスト危急(VU)に掲載されており、絶滅のおそれが高い動物です。
なかでもロシア極東に生息するアムールヒョウは生息数100頭以下。絶滅寸前という深刻な危機(CR)にあります。
そんな希少動物であるヒョウに会える動物園一覧を作成しました。さらに赤ちゃん誕生や移動などヒョウにまつわる情報をお届けします。
ヒョウの飼育施設
IUCNが絶滅を危惧しているヒョウ。個体数は減少をつづけ、野生で会うことはかなり困難となっています。
幸運なことに日本では15か所の動物園でヒョウに会うことができます。
JAZAのリストを参考にアムールヒョウとヒョウをわけて掲載しています。
アムールヒョウに会える動物園
アムールヒョウは極寒の地ロシアにすむヒョウです。
寒さに耐えるため長い毛がぎっしり生えています。
とても狭い地域にたった100頭ほどしかいないアムールヒョウ。絶滅をふせぐためにたくさんの人々がアムールヒョウ保全に尽力しています。
現在、10か所の動物園でアムールヒョウが飼育されています。
- 旭山動物園
- 宇都宮動物園
- 群馬サファリパーク
- 東武動物公園
- よこはま動物園ズーラシア
- いしかわ動物園
- 王子動物園
- 安佐動物公園
- 福山市立動物園
- 大牟田市動物園
さらにくわしい情報は「アムールヒョウ【特徴~絶滅の原因】アムールヒョウがいる動物園まとめ」に掲載しています。
ヒョウに会える動物園
JAZAが掲載しているヒョウとは亜種が明確ではないものと思われます。
現在、5か所の動物園でヒョウが飼育されています。
- 富士サファリ*
- 浜松市動物園*
- とべ動物園
- 福岡市動物園
- 平川動物公園*
*クロヒョウ飼育中
富士サファリ、浜松市動物園、平川動物公園ではクロヒョウが展示されています。
クロヒョウについては「クロジャガーとクロヒョウ【黒変種】とは?ブラックパンサーに会える動物園」でくわしく解説しています。
ペルシャヒョウは日本にいません
イランやアフガニスタンなど中東に生息するペルシャヒョウ。生息数は1000頭前後と推定されています。
かつて日本の動物園にいたペルシャヒョウ。新しい個体の入手がむずかしく、徐々にその数は減っていきました。
2019年11月、最後のペルシャヒョウが亡くなり、日本のペルシャヒョウ展示は終了しました。
長生きしてくれた名古屋市・東山動植物園の「シラツ」19歳(2015年没)や岩手サファリパークの「グーフィー」20歳(2019年没)はわたしたちに貴重な存在を教えてくれました。
ペルシャヒョウのように絶滅が危惧されている動物たちは動物園から姿を消していきます。
今ある命がいかに大切なものか、わたしたちの生活がいかに野生動物を苦しめているか。すべての人が考え、行動することが重要です。
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ヒョウの赤ちゃんに会える動物園
野生でも動物園でもめずらしいヒョウ。喜ばしいことに日本はヒョウ繁殖に成功しています。
王子動物園 3つ子が誕生!2019年
アムロとポンのあいだにセイラが生まれる|2015年
2015年、2010年生まれのオス「アムロ」と2008年生まれのメス「ポン」の間にメスの赤ちゃん「セイラ」が誕生しました。
王子動物園では19年ぶりのアムールヒョウ繁殖でした。
そして、繁殖計画のもと2018年に広島市・安佐動物公園より2008年生まれのオス「アニュイ」が来園。代わってアムロが広島市へ移動しました。
さらに、セイラとアニュイの繁殖を促すため母ポンが大牟田市動物園に引っ越しました。
セイラとアニュイのあいだにスク・ラム・トライが生まれる|2019年
計画は見事成功!
2019年7月、アニュイとセイラの間に3頭の赤ちゃん(メス2頭オス1頭)が誕生しました。
しかし、セイラは育児ができず3頭は人工哺育で育ちました。メスは「スク」「ラム」オスは「トライ」です。
のちにトライはよこはま動物園ズーラシアへ、ラムは福山市立動物園へ移動しました。
2021年11月現在、王子動物園ではアニュイ、セイラ、スクの3頭が飼育されています。
福岡市動物園 つづけて赤ちゃん誕生
2011年南アフリカからオスの「サン」とメスの「ルナ」が福岡市動物園へやってきました。2頭はともに2009年生まれです。
サンとルナの相性はよく、めでたく2頭の子をもうけました。
サンとルナのあいだにキララとサナが生まれる|2015年・2017年
2015年、メスの「キララ」が誕生。2頭にとってはじめての子です。
キララは自然哺育により元気に育ち、2016年に愛媛県・とべ動物園へ旅立ちました。
写真は生後4か月ごろのキララ。ちょこまかと動きまわっていました。ルナは心配で落ち着かないようす、すっかり母親らしくなっていたのが印象的でした。
キララがひとり立ちをした翌2017年、妹「サナ」が生まれました。サナも母ルナの愛情をいっぱいにうけ、立派なヒョウになっています。
2022年11月現在、福岡市動物園ではサン、ルナ、サナの3頭が飼育されています。
2015年から2019年にかけて、日本ではヒョウが6頭も誕生・生育しました。個体数が減少するなかとてもうれしいニュースです。
2022年11月現在、日本では15か所の動物園でヒョウに会うことができます。ぜひ美しくたくましいヒョウをじっくり観察してください。
以上、ヒョウに会える動物園でした。
【参考】
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