フォッサもオカピもコビトカバも!上野動物園で世界の珍しい動物を一覧しよう
上野動物園のおすすめ動物を紹介する記事
東京都の上野動物園は、1882年に開園した日本初の動物園。
毎年500万人が訪れる上野動物園では、約300種もの動物が飼育されています。
日本一有名な上野動物園では、どんな動物に会えるのでしょうか?
今回は上野動物園で飼育されているたくさんの動物のなかから、おすすめ動物を紹介します。
zoo zoo diaryは世界三大珍獣やゴリラだけでなく、フォッサやキツネザルなどマダガスカルの動物に焦点を当てています!
上野動物園の営業案内
営業時間は9:30-17:00。ただし入園は16:00まで。
入園料はおとな600円という安さ。年間パスポートは一般2400円、65歳以上1200円です。
- 入園料
- 一般 600円
- 65歳以上 300円
- 中学生 200円(都内の方は無料)
- 小学生以下 無料
月曜日が休園日なので要注意(祝日除く)。また、年末年始(12/29~翌1/1)がお休みです。
新型コロナウイルス感染症の流行にともない、閉園もしくは入園制限を行っている場合があります。来園前に上野動物園公式HPでご確認ください。
上野動物園の入園ゲート
上野動物園は大きく西園と東園に分かれています。3か所の出入り口が設けられています。
- 池之端門 *10:30開門
- 西園側
- 最寄 東京メトロ根津駅
- 弁天門
- 不忍池沿い
- 最寄 京成電鉄上野駅
- 正門
- 東園側
- 最寄 JR上野駅
池之端門は10時30分から開門・券売開始となりますのでご注意ください。
悲しいかな長らく上野動物園へは行けていません。展示場の様子が今と異なるかもしれませんが、ご容赦ください。
東園で会える動物たち
東園は上野動物園の顔ともいえるジャイアントパンダとゴリラの展示場があります。
トラやホッキョクグマ、ゾウなど人気度・知名度ともに高い動物が次々と現れてきます。
ジャイアントパンダ5頭!世界三大珍獣
正門から入るとすぐ右手。世界中で愛されている動物、ジャイアントパンダの展示場です。
クマのなかまで異質の存在であるジャイアントパンダ。中国の山林にのみ生息しています。絶滅のおそれが高く保全活動がつづけられています。
行動の制限や豊富なエサがある動物園のジャイアントパンダは野生より大きく育ちます。
現に野生では体重100kgを超えるメスは稀ですが、シンシンの体重は120kgほどあります。
- 食肉目クマ科
- Ailuropoda melanoleuca
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 中国の山林 1800頭
- 体長 120~150cm
- 体高 75cm
- 体重 オス130kg メス100kg
【関連記事】ジャイアントパンダ「生態と特徴」パンダのなぜ?なに?がわかる記事
行列に並ばなくてもジャイアントパンダは見えます!
室内展示場へつづく行列。さらに屋外展示場の周りにもヒトの波。お時間がある方は、列に並んでジャイアントパンダを近くで見てみましょう。
そんな時間はない、行列に並ぶのは嫌だ、という方もジャイアントパンダの観覧を諦めないでください!
屋外展示場内には、丸太で作られた台が設けられています。そこに置かれているのは、パンダの大好物、竹。開園直後は、朝ごはんタイムです。
ヒトの背丈より高い位置にパンダを惹きつけ、混雑時にも観察できるよう工夫されています。
上野動物園のジャイアントパンダ
上野動物園ではオスのリーリー(2005年生)とメスのシンシン(2005年生)、2017年に誕生したメスのシャンシャンを飼育しています。
2022年3月現在、東園パンダ舎ではシャンシャンに会うことができます。12月までに中国へ返還される予定です。
2020年9月には西園にパンダのもりがオープン。
リーリーとシンシンは新しい獣舎で生活しています。屋内に3つ、屋外に4つの部屋を設け、パンダが過ごしやすく育児をしやすい環境を整えています。
そしてジャイアントパンダの繁殖は難しいとされるなか、、2021年6月シンシンが双子の赤ちゃんを出産。子はシャオシャオとレイレイと名付けられ、元気に育っています。
西園パンダのもりではリーリーとシンシン親子に会えます。
スマトラトラ|絶滅寸前の小さなトラ
インドネシアに生息するスマトラトラは推定生息数400頭と絶滅寸前の動物です。
トラの中では、いちばん小さなトラ。しま模様が多く、背中のしまは束になっているのが特徴。
また、オスは頬周りのたてがみが目立ちます。
- 食肉目ネコ科ヒョウ属
- Panthera tigris ssp. sumatrae
- IUCNレッドリスト 深刻な危機(CR)
- 生息 インドネシア・スマトラ島 400頭
- 体長 150cm
- 尾長 80cm
- 体高 80cm
- 体重 90kg
ベンガルトラもしくはアムールトラは日本中の動物園やサファリパークで会うことができます。
一方でスマトラトラは全国7施設たった18頭しかいません。ぜひお見逃しなく!
インドライオンはいません
ところで、みなさんライオンはインドにもいるってご存知でしたか?
インドライオンは、文字通りインドに生息するライオン。現在350頭ほどしか確認されていません。
以前は、上野動物園で飼育されていた2頭のインドライオン。ざんねんながら2019年に死亡し、展示が終了しました。
2021年現在、横浜市の野毛山動物園とズーラシアでしかインドライオンに会うことができません。
ニシゴリラの家族に会える!
日本の動物園で見れるゴリラは全部で20人。
そのうち7人を飼育しているのが上野動物園。
ゴリラのなかまではもっとも数が多い「ニシローランドゴリラ」を飼育しています。ゴリラとしては小さめですが、オスは体重200kgに成長します。
アフリカ大陸の森林に生息するゴリラたち。ヒトにより生息地をうばわれたり殺されたり、絶滅の危機に追いやられています。
- 霊長目ヒト科ゴリラ属
- Gorilla gorilla ssp. gorilla
- IUCNレッドリスト 深刻な危機(CR)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 コンゴ共和国、ガボン等の熱帯雨林 20万人
- 身長 オス170cm メス130cm
- 体重 オス140~200kg メス80kg
さまざまな角度からさまざまな動きを観察できます
2017年10月にはオスのリキが誕生しています。
1996年にオープンしたゴリラの展示場。大きなガラスビューポイントが3か所あります。
ゴリラのすむ「森」というほど樹木は多くありませんが、凹凸のある大地に木や岩が配置されています。縄やホース、藁などを利用し、環境エンリッチメントを取り入れています。
死角が多いため、見る角度によって異なる風景やゴリラに会えます。壁にある小さな窓からのぞくのもお忘れなく。
2022年5月31日モモコが女の子を出産しました
2021年12月に妊娠が発表されたモモコ。
ハオコの第5子となる女児(スモモ)が誕生しました。
ところが、モモコの体調不良が発覚。子育てが困難と判断され、モモコは治療、スモモは人工哺育と別々に暮らすことになってしまいました。
現在モモコは順調に回復し、ハオコの群れにかえっています。スモモはすくすく成長しており、群れにもどる訓練の最中です。
【リンク】東京ズーネットでゴリラの近況をチェック!
ホッキョクグマ|繁殖をめざしています
地上最大の肉食獣ホッキョクグマの展示場。動物園では、その風貌からどこにいても人気者です。
オスは身長3メートル(立位)、体重500kgをこえる陸上で最大の肉食動物です。
ホッキョクグマは地球温暖化の影響をおおきく受けている動物のひとつ。厳しい暮らしをしいられ、絶滅の危機に瀕しています。
- 食肉目クマ科クマ属
- Ursus maritimus
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- CITES 附属書Ⅱ
- 生息 生息 ロシア、カナダ等北極圏 2.5万頭
- 体長 200~250cm
- 体高 130cm
- 体重 オス400~600kg メス200~350kg
現在、上野動物園ではメスのデアと、オスのイコロが暮らしています。2頭とも2008年生まれ。
デアの発情期にあわせて同居をおこない仲良く過ごしていますが、いまだ繁殖には至っていません。
日本のホッキョクグマの相関図を見てわかるとおり、デアはイタリア生まれという貴重な血統です。いつか嬉しいニュースが飛び込んでくることを願っています。
アジアゾウ|2020年アルン誕生!
上野動物園のゾウはアジアに生息するアジアゾウ。正門から真正面の位置に展示されています。
アジアゾウの生息数は70年間で半減し、現在も減少傾向。絶滅のおそれがきわめて高い動物です。
アフリカゾウに比べると体が小さく、頭にぽこぽことお山がふたつ。背中は丸く、柔和な印象を受けます。
- 長鼻目ゾウ科アジアゾウ属
- Elephas maximus
- IUCNレッドリスト 危機(EN)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 インド、タイ、スリランカ等の森林や草原 5万頭
- 体長 400~500cm ※鼻を含まない
- 鼻長 150~200cm
- 体高 250~300cm
- 体重 オス4000kg メス3000kg
2020年10月、メスのウタイ(1998年生)がアルン(オス)を出産しました。100年以上の歴史を持つ上野動物園で、初めての出来事です。
アルンは母親の愛情を受け、元気に育っています。
ざんねんながら、父親であるアティ(1996年生)はアルンの誕生前に死亡。つづく2021年3月もう1頭のおとなオス、ダヤー(推定1977年生)が亡くなりました。
現在は、ウタイ親子とスーリヤ(推定1994年生)が飼育されています。
オグロプレーリードッグの大家族
北アメリカ大陸の草原地帯(プレーリー)に生息しています。
一夫多妻制の群れで生活する動物。動物園でも複数頭で展示されています。
- げっ歯目リス科
- Cynomys ludovicianus
- IUCNレッドリスト 低懸念(LC)
- 生息 北アメリカ大陸中部の草原
- 体長 35cm
- 体重 1.5㎏
前肢を使い器用にお食事中のプレーリードッグ。ゾウに夢中で気づかない方も多く、じっくりプレーリードッグを見れる穴場ポイントです。
東園ではカワウソや猛禽、アザラシ、テナガザル、バイソンなども展示されています。
西園で会える動物たち
園内には、東園と西園を結ぶ日本最古で最短のモノレールがあります。片道150円。乗車時間は1分半ほど。
わたしが来園したときは、10メートルほどの行列。乗車まで少し時間がかかりそうです。
徒歩でも5分あれば西園に到着。元気がある人は歩いた方が早いでしょう。
西園に入ると見えてくるのは、有名な不忍池(しのばずのいけ)。
水面を覆うように蓮が生えています。7月~8月にはピンク色の大きな花を咲かせ、よりいっそう美しくなります。
マダガスカルに生息する動物やオカピ、コビトカバなど珍しい動物たちが展示されています。
ワオキツネザルと不忍池が絶景!
不忍池ではワオキツネザルたちがお出迎え。
白黒の輪模様が入った長いしっぽが特徴的なサルです。
森林破壊や密猟等による野生ワオキツネザルはここ20年間で90%以上減少しています。
- 霊長目キツネザル科
- Lemur catta
- IUCNレッドリスト 危機(EN)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 マダガスカル島南部の樹林 2000頭
- 体長 40cm
- 尾長 60cm
- 体重 3㎏
池の中と外の展示場に架けられた吊り橋を行き来しています。蓮とワオキツネザルという上野動物園ならではの風景。
ファンも多いようで、立派なカメラを持った方が何人もいました。
10:30ごろ、ワオキツネザルがぞろぞろと集結。エサの時間です。飼育員さんが島の中に入り、エサをばらまいたり手渡ししたり。
丸いお尻から伸びる白黒の立派な尾。なんともワオキツネザルらしい光景です。
クロシロエリマキキツネザル|お食事中
不忍池を渡り切ると、黒と白にくっきり分かれた美しい体毛をもつクロシロエリマキキツネザルが登場。
キツネザルとしては大型。その名の通り立派なエリマキがあります。
生息数は1000頭未満。近い将来絶滅するといわれています。
- 霊長目キツネザル科
- Varecia variegata
- IUCNレッドリスト 深刻な危機(CR)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 マダガスカル島東部の熱帯雨林 1000頭未満
- 体長 50cm
- 尾長 60cm
- 体重 3.5kg
クロシロエリマキキツネザルはガラスで囲まれたスペースに展示されています。
こちらもお食事中。果物を食べるときの表情に驚かされました。普段は可愛い顔してますので、ご安心を。
ハイイロジェントルキツネザル|小猿
30cmくらいの小さなキツネザル。
竹林に生息しているハイイロジェントルキツネザル。昼行性で、樹上生活を送っています。
確かな生息数は不明ですが、その数は減りつづけており、絶滅のおそれがあります。
- 霊長目キツネザル科
- Hapalemur griseus
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 マダガスカル島東・西部の竹林
- 体長 25cm
- 尾長 35cm
- 体重 0.9kg
マダガスカルに竹が自生しているとを初めて知り、ジェントルキツネザルも初めて見ました。
英語ではBamboo Lemur(竹キツネザル)と呼ばれます。
ちょこちょこ笹を食べては、竹から竹へとジャンプ。リスのように忙しそうに食事する愛らしい動物です。
アイアイの森だけ!ジェントルキツネザルに会おう
日本でハイイロジェントルキツネザルを飼育しているのは上野動物園のみ。
野生でも動物園でも見ることが難しいキツネザルなので、どうぞお見逃しなく。
ちなみにハイイロジェントルキツネザルがいる建物は「アイアイの森」と名付けられています。
その名の通りメインはアイアイ。日本で唯一アイアイを展示している施設です。
アイアイは夜行性のため暗闇の中。写真は撮れません。目を慣らしてじっくり観察してみてください。
マダガスカル島の動物は全滅する?!
キツネザルはマダガスカル島にのみ生息する動物。つまり、キツネザルという名前がついたものはマダガスカルの動物です。
アイアイもマダガスカル固有のサルですが、キツネザル科でありません。アイアイ科に分類される唯一のサルです。
大昔にマダガスカルが独立した島になって以来、マダガスカル島の動物は独自の進化を遂げました。そのため、マダガスカル島には数多くの固有種が存在します。
しかし、人間活動(森林伐採や狩猟)により、多くのマダガスカルの動物が絶滅の危機に瀕しています。
現在確認されているキツネザルのうち95%以上の種に絶滅のおそれがあります。
キツネザルをはじめとするマダガスカル固有種が、野生から消える日はそう遠くないかもしれません。
フォッサ|マダガスカル最大の肉食動物
キツネザルたちが暮らす展示場の近くには、マダガスカル島で最大の肉食獣フォッサが飼育されています。
マダガスカル島の森林に広く分布していますが、島の中心部では確認されていません。
キツネザル同様、生息地の破壊および食肉目的の密猟のため生息数は減少。絶滅のおそれがある動物です。
- 食肉目マダガスカルマングース科
- Cryptoprocta ferox
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- CITES 附属書Ⅱ
- 生息 マダガスカル島中心部以外の森林 1万頭未満
- 体長 70cm
- 尾長 65cm
- 体重 8kg
食肉目に属するフォッサはマダガスカルで食物連鎖の頂点に立っています。ネズミやは虫類だけでなくキツネザルも食べます。
フォッサは体長70cm前後と大型犬ほど。体長と同じくらいの長い尾が生えています。大きな個体は全長2メートル、体重10㎏以上になります。
全身は茶色の短い毛で覆われ、地上でも樹上でも素早く活動できる筋肉質な体型です。
フォッサに会えるのは上野動物園だけ!
国内では上野動物園だけがフォッサを飼育しています。
2017年にメスのアンバーが推定11歳で死亡。現在はオスのベザ(推定2006年生)が1頭で暮らしています。
知名度の低さからか人気のないフォッサ展示場。フォッサ自身も石と化したかのようにまったく動きません。
樹上で機敏に動く姿を見てみたいという希望は叶わず。次は夕方に行ってみたいと思います。
貴重なフォッサ、みなさんもお見逃しなく。
オカピ|世界三大珍獣
オカピ生息地はかつてはヒトのいない密林でした。しかし、徐々に開拓されオカピの住みかは減り、また食肉や皮のために殺されました。
保全活動がおいつかず絶滅のおそれがきわめて高い状態です。
- 鯨偶蹄目キリン科オカピ属
- Okapia johnstoni
- IUCNレッドリスト 危機(EN)
- 生息 コンゴ民主共和国の密林 3万頭
- 体長 200cm
- 体高 150cm
- 体重 オス220kg メス300kg
模様からシマウマの仲間と思われがちですが、キリンに近い動物です。
姿かたちはウマに似ていますし、大きな耳が異様です。
初めて見てキリン科とわかる人は少ないかもしれませんが。よく見ると「毛に覆われた角」や「長い舌」などキリンと同じ特徴をもっています。
お隣にはキリンがいますので、オカピとキリンの共通点探しが楽しめますよ。
発見されてまだ100年あまり。警戒心が強くキリン以上に研究が進んでいない不思議な生き物です。
2020年11月にオカピ繁殖計画のもと、かつて上野動物園にいたオスのバカーリがよこはま動物園ズーラシアへ移動しました。
現在は、バカーリの移動に伴い金沢動物園より来園したオスのトトが飼育されています。
オカピに会える3つの動物園
国内3か所の動物園で会うことができます。
- 上野動物園
- トト(2006年生)
- ズーラシア
- ホダーリ(2001年生)
- ララ(2014年生)
- バカーリ(2015年生)
- 金沢動物園
- キィァンガ(1996年生)
【関連記事】5頭だけ!日本にいるオカピ(動物の相関図)2022年7月
2019年よりオカピが毎年1頭亡くなり、2022年3月現在日本にいるオカピは5頭のみとなりました。
東京都と神奈川県にしかいないオカピ。ぜひともチェックしたい動物です。
ヒガシクロサイ|絶滅寸前のクロサイ
大きな体に2本の角を持つサイ。上野動物園はおちょぼ口が印象的なクロサイを飼育しています。
すべてのサイはサイ角を狙った密猟のため絶滅の危機に瀕しています。
クロサイのなかまニシクロサイはすでに絶滅。ヒガシクロサイも絶滅寸前です。
近年は保全活動のおかげで回復しつつありますが、およそ1000頭しかいません。
- 奇蹄目サイ科クロサイ属
- Diceros bicornis ssp. michaeli
- IUCNレッドリスト 深刻な危機(CR)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 タンザニア、ケニアの低木地帯 1000頭
- 体長 300cm
- 体高 150cm
- 体重 オス1300g メス1000kg
アルゴとマロ|上野動物園のクロサイ
現在、オスのマロ(2000年生)とメスのアルゴ(1995年生)が暮らしています。
マロもアルゴも角の形がとてもきれいなので、判別にはちょっとコツが必要。マロの角は2本とも太く、アルゴは鼻側の角が比較的細いです。
2009年上野動物園で初めてクロサイの繁殖に成功!メスのミミカが誕生しました。
現在、ミミカは熊本市動植物園で飼育され、繁殖をめざしています。
血縁関係がおおい日本のクロサイ。将来、繁殖相手がいないという状況にならないことを願っています。
【関連記事】日本にいるクロサイ【全21頭】動物の相関図|2022年7月
カバ ※ジローは亡くなりました
カバはアフリカ大陸サバンナの河川流域に生息しています。
大きなオスは体長4メートル、体重3ト以上。ゾウやシロサイに次ぐ大型草食動物です。
水と密接な関係にあるカバは人々の住みかと重なることが多く、水を奪われたり汚染されたり、つらい日々を送っています。
近年の生息数は安定傾向にありますが、いまだ絶滅のおそれがある動物です。
- 鯨偶蹄目カバ科
- Hippopotamus amphibius
- IUCNレッドリスト 危急(VU)
- CITES 附属書Ⅱ
- 生息 サハラ砂漠以南の湿地帯 12万頭
- 体長 300~400cm
- 体高 150cm
- 体重 オス2000kg メス1500kg
上野動物園のカバ
現在、オスのジロー(1983年生)とメスのユイ(2011年生)が暮らしています。
年齢差も体格差も大きな2頭。判別はとても簡単です。
ユイは小柄で、ぱっちりお目目。肌がきれいで若々しい女の子です。
一方、ジローは体が大きく、左の歯が外に出たユニークなお顔立ち。二重あごの立派なおじさまです。
扉から脚光を浴びて登場したジローさん。一目散にエサのもとへ向かって、モリモリ食べていました。
乾燥に弱い皮膚を持つカバは、水の中にいて姿を見せないことも多々。陸にあがっている食事の時間は、シャッターチャンスです。
【追記】2022年3月ジローが38歳でその生涯を終えました。ありがとうジローさん。
コビトカバ|世界三大珍獣
中~南アフリカの湿地にいるカバと異なり、コビトカバはリベリアやコートジボワール等の森林に生息しています。
西アフリカでは宅地やプランテーション化がすすみ、おおくの森が失われて、コビトカバの生息数も減りつづけています。
- 鯨偶蹄目カバ科
- Choeropsis liberiensis
- IUCNレッドリスト 危機(EN)
- CITES 附属書Ⅱ
- 生息 西アフリカの森林 2500頭
- 体長 160cm
- 体高 80cm
- 体重 200~250kg
見た目はほぼ同じです。ところが2トン近くに成長するカバに比べると異常に小さいため、かつてはカバの奇形だと思われていました。
実際には「コビト」というほど小さくはありません。体長は1.5メートル、体重は200kgくらいあります。
カバと見比べてみると、コビトカバはプリっ、ピカっという感じ。カバよりも陸上で生活することが多く、お昼寝も水の外でしていました。
コビトカバに会える動物園
日本では5か所の動物園で、コビトカバに会うことができます。
- 上野動物園
- 東山動植物園
- いしかわ動物園
- アドベンチャーワールド
- NIFREL
西園では、ハートマンヤマシマウマやカンガルー、ハシビロコウ、レッサーパンダなどが展示されています。
小獣館では、メガネザルやネズミの仲間が暮らしています。
世界三大珍獣を網羅し、珍獣が数多く展示されている見どころ満載の上野動物園。
ジャイアントパンダやゴリラ、ゾウ、トラ、ホッキョクグマ等人気も知名度もある動物はもちろん!
オカピやコビトカバ、マダガスカル島固有種(キツネザル、フォッサ、アイアイ)など貴重な動物に会えます。
すべての動物を見てまわるには、少なくとも半日はかかるでしょう。
とはいえアクセスが良いうえに入園料が安いので、ちょっとした時間に来園することができます。
一度と言わず、何度も足を運びたくなる、国内入園者数No.1の動物園です。
お気づきの方もいるかと思いますが、動物園にいる動物のおおくは絶滅の危機に瀕しています。
その要因として共通するのが生息地破壊と密猟。これはわたしたちヒトが行っていることです。
このままの状態がつづけば動物園に動物がいることが当たり前ではなくなる日が来るかもしれません。
とおい国の問題でもわたしたちにできることはあります。
たとえば高価な毛皮や牙等、珍しいペットを欲しないことは密猟防止につながります。
また、節電・節水、リサイクル、ゴミ削減など小さなことの積み重ねが自然をまもる活動になります。
美しくたくましい野生動物たちが健やかに過ごせるよう、自分にできることを続けていきたいです。
[広告]不要なものは買わないことが一番。必需品は売上の一部が寄付されるような商品を選ぶことで、自然や動物またはヒトをまもる活動につなげることができます。
以上、上野動物園のお話でした。
【参考】
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