ナマケモノの特技とは?ナマケモノの不思議な生態

ナマケモノ|動物の豆知識

こんにちは。
ゆっくりした動きと垂れ下がった表情が印象的なナマケモノ。その不思議な見た目に癒される方も多いのでは?

動物園ではなかなか見れない、ナマケモノの豆知識をお届けします。

今回のおもな内容

ナマケモノの種類

ナマケモノは体長70センチ前後に対して、体重は10キロ以下。筋肉量が少ない動物です。全体は淡い茶色の毛に覆われており、生息地の保護色となっています。

哺乳類の中の、有毛目に分類されるナマケモノ。現在は、2科存在しています。

前足の指が2本のフタユビナマケモノ科と、前足の指が3本のミユビナマケモノ科。ちなみに、後ろ足の指はどちらも3本です。

フタユビナマケモノ科
フタユビナマケモノ
ホフマンナマケモノ
ミユビナマケモノ科
ノドチャミユビナマケモノ
ノドジロミユビナマケモノ
タテガミナマケモノ

ナマケモノの生活

ナマケモノは、中南米の熱帯雨林に生息しています。想像通り、ほぼ一日中、木の枝にぶらさがっています。雌雄ともに単独で生活する動物です。

動かないナマケモノはエネルギー消費量が少ないため、食事量も少なくて済みます。1日数グラムの葉を食すのみと考えられています。

省エネ動物として、近年注目を浴びている動物のひとつです。

色彩感覚はありますが、視力が弱く耳も悪い。一方、嗅覚は優れているため、鼻や手を使って採食していると考えられています。

ナマケモノのトイレは週に1回!

さらに消化の速度も遅く、排泄は週に1回程度。木から降りて、用を足します。

わざわざ危険な地上でトイレをするには、理由があります。それは、便に集る虫のため。

ナマケモノのフンに、虫が卵を産む。そして、成虫になるとナマケモノの毛に寄生します。これが、元となりナマケモノに苔が生えます。その苔をナマケモノが食べ、また排便します。

ナマケモノと自然

つまり、虫が自分の近くで卵を産んでくれるように、ナマケモノは自分が住む木の根元にフンをするのです。

エサを探しに行くより、リスクが低いのかもしれません。

森林に同化する哺乳類?!

動きの遅いナマケモノはジャガーやタカなどの天敵に見つかると、逃げ切るのは至難の業。たちまち捕食されてしまいます。

そのため、ナマケモノは常に樹木にまぎれて生活しています。動物園でも丸くなって寝ていることが多く、木の一部に見えます。

平川動物園 ナマケモノ
ナマケモノは、丸くなって寝ていることが多い。

野生ではコケが生えているナマケモノもしばしばいるそうです。おそるべしカモフラージュ力!

ナマケモノは哺乳類ですが、外気温に合わせて体温を変化させることができる変温動物です。体温を変えることにより、さらなる体力温存ができると言われています。

ナマケモノの繁殖

生涯のほとんどを木にぶらさがって過ごすナマケモノ。交尾はもちろん、出産もぶらさがったまま行います。

ナマケモノの親子 千葉市動物公園
生後約1か月間、母親のおなかの上で生活する。

ナマケモノの性成熟は2~5歳。繁殖期のメスは、準備ができたことを知らせるように声を出します。それを聞きつけたオスが、メスの元へやって来ます。

ミユビナマケモノは6か月、フタユビナマケモノは1年の妊娠期間を経て、通常1頭の子を出産します。

生まれたての赤ちゃんは自分で母親の毛をつかみ、乳首までたどり着かなければなりません。

その後1か月ほどは、お母さんのおなかに乗って生活します。

生後半年、長いものでは2歳ごろまで、母と子はともに過ごすと言われています。

ナマケモノの寿命

野生における寿命は、20年。飼育下では40年以上生きたという報告もあります。

一方、成熟する前に亡くなるナマケモノも多いと言われています。

ナマケモノの天敵は?

ナマケモノの天敵は、地上にいるジャガーやピューマなどの肉食獣。高い木の上にいるときは、安心。かと思いきや、空からは猛禽類に狙われます。

樹上生活者のナマケモノにとっては、肉食獣より猛禽類の方が恐ろしい存在です。

また、ナマケモノは食料やペット販売のために捕獲されています。

さらに、生息地を訪れた観光客がさわったり捕まえたりしたことが原因で、亡くなる例もあるそうです。

ナマケモノの爪

ところで、ナマケモノが立派な爪を持っていることは、ご存知でしたか?

長さはおよそ10センチ。引っかかれたら痛そうです。しかし、おもな役割は武器ではありません。

通常、ナマケモノの長いカギ状の爪は、フックの役割を果たしています。筋肉が少ないナマケモノは、爪を木にかけることで、力を使わずにぶら下がることができます。

戦闘力はゼロに近いナマケモノ。天敵に見つかっても、爪を使って攻撃することはほぼありません。

ナマケモノだって戦うモノ!

一方で、繁殖期にはメスをめぐって、オス同士が争うことがあります。その際は、長い爪を武器として利用します。

もちろん、戦うときもナマケモノスタイルは崩しません。木にぶらさがったまま。必死さは伝わりますが、動作は変わらず遅いです。

ナマケモノの毛

ナマケモノの毛は、他の動物とは反対方向に生えています。おなかの真ん中に分け目があり、背中方向に向かって体毛が伸びていきます。

ナマケモノの体毛は、腹から背に向かって生える。

重力でそう見えるのではありません。とても不思議です。

この理由は、木にぶらさがり背中を下に向けて生活することを考慮すると、納得できます。

特徴的な体毛の生え方により、雨水が体にとどまることなく流れ落ちていきます。その結果、雨期の嵐にも耐えられるのです。

ナマケモノの特技

何をするにも遅い印象のナマケモノ。実は特技があります。それは、スイミングです。

水の中では、長い前足を器用に動かし、地上より3倍ほど速く進むことができます。とはいっても、時速300メートルほど。つまり、1分間におよそ5メートルしか進めません。

ナマケモノの生息するジャングルは雨期になると、森まで水があふれてきます。そのため、野生では泳ぐ必要があります。

雨期はナマケモノの引っ越しシーズン!

また、川の氾濫はお引越しのチャンス。今の住みかまで水があふれてきたら、わざと木から落ちます。そして、新しい住みかへと泳いで移動するそうです。

地上を歩くより早く遠くまで行けます。さらに捕食の危険性も少ないと考えられます。

ナマケモノに会える動物園

現在日本で飼育されているナマケモノは、すべてフタユビナマケモノです。

▼関東~中部
  • 那須どうぶつ王国
  • 埼玉県こども動物自然公園
  • 大島公園動物園
  • 千葉市動物公園
  • いしかわ動物園
  • 伊豆シャボテン動物公園
  • 日本平動物園
  • 東山動物園
▼関西~九州
  • アドベンチャーワールド
  • みさき公園
  • 神戸どうぶつ王国
  • 王子動物園
  • 秋吉台サファリ
  • ときわ動物園
  • 徳島動物園
  • のいち動物公園
  • 大牟田市動物園
  • 長崎バイオパーク
  • 平川動物公園
  • ネオパークオキナワ

丸い塊のように寝ていることが多いナマケモノ。活発に(?)動きまわる様子が見れたら超ラッキーです!ぜひ、時間を変えて何度か見に行ってみてください。

以上、ナマケモノの豆知識でした。

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