アムールヒョウに会える動物園は9か所15頭だけ!一覧とニュースまとめ
ヒョウのなかで最も寒いところ(ロシアや中国北東部)に生息するアムールヒョウ。生息数は100頭ほどと絶滅寸前の動物です。
世界で最もめずらしいネコといわれるアムールヒョウに会いに行きましょう!
アムールヒョウとは?
アムールヒョウはヒョウのなかで最も北に位置する、ロシア極東およびその国境付近(中国北東)に生息しています。
生息数100頭前後と絶滅寸前(IUCNレッドリスト深刻な危機)の動物です。
一般に広い範囲を単独で行動しています。狩りは夜間、シカやウサギなどを獲物とします。
体長およそ130cm。体重40~50kg。80cmほどの長い尾をもちます。
アフリカや東南アジアに生息するヒョウに比して、淡色で長い毛が生えているのが特徴です。
- IUCNレッドリスト 深刻な危機(CR)
- CITES 附属書Ⅰ
- 生息 ロシア極東 中国北東 約100頭
- 生活 単独 夜行性 肉食
- 寿命 野生15年
- 体長 100~130cm
- 尾長 80cm
- 体高 60cm
- 体重 オス45kg メス35kg
アムールヒョウに会える動物園【9か所】
2024年9月現在、日本の9施設で計15頭のアムールヒョウが飼育されています。
北海道~中部
- 旭山動物園
- ミライ(2017年生)
- デン(2022年生)
- ?(2024年生)
- 宇都宮動物園
- トワ(2017年生)
- 群馬サファリ
- カラン(2014年生)
- 東武動物公園
- アブス(2004年生)
- ルナ(2015年生)
- よこはま動物園ズーラシア
- トライ(2019年生)
- いしかわ動物園
- コロン(2014年生)
関西~九州
- 王子動物園
- アニュイ(2008年生)
- セイラ(2015年生)
- 安佐動物公園
- チャイム(2003年生)
- スク(2019年生)
- 福山市立動物園
- ピン(2008年生)
- ラム(2019年生)
アムールヒョウが亡くなりました
大牟田市動物園「ポン」15歳 2024年
2024年5月、福岡県・大牟田市動物園のアムールヒョウのメス「ポン」が亡くなりました。15歳でした。
昨年亡くなったダッシュとともに生まれた3つ子の1頭です。ポンの命日は奇しくも母「チャイム」の誕生日でした。
ポンは2011年に神戸市・王子動物園へ移動。現在も王子動物園で飼育されている「セイラ」を生んでくれました。2018年に大牟田市へやってきました。
ポンの死亡により、九州でアムールヒョウを見ることはできなくなりました。
よこはま動物園ズーラシア「ダッシュ」14歳
2023年10月、神奈川県・よこはま動物園ズーラシアのアムールヒョウのオス「ダッシュ」が亡くなりました。14歳でした。
広島市・安佐動物公園で3つ子として生まれ、2011年からズーラシアで暮らしていました。
きょうだいたちが繁殖に成功したため、ダッシュは繁殖機会が与えられないまま一生を終えました。お母さんのチャイムより先に亡くなってしまい、驚きと悲しみでいっぱいです。
旭山動物園「キン」18歳
2023年6月、北海道・旭山動物園のアムールヒョウのオス「キン」が亡くなりました。18歳でした。
2004年広島市・安佐動物公園で生まれ、2005年に旭川市へ移動。2020年にあしの病気が発覚し、2021年5月からはバックヤードで暮らしていました。
キンは2017年13歳という高齢で繁殖に成功するという偉業を達成したアムールヒョウです。
群馬サファリ「アムロ」12歳
2023年4月、群馬サファリパークのアムールヒョウのオス「アムロ」が亡くなりました。12歳でした。
2013年にロシアの動物園から神戸市・王子動物園にやってきたアムロ。2015年に繁殖に成功しました。
その後、広島市を経て、2022年より群馬サファリパークで飼育されていました。
カランとの繁殖をめざしていただけに、とてもざんねんなニュースです。
最高齢!安佐動物公園のチャイム
2003年5月ドイツ生まれの「チャイム」2004年にフランスの動物園へ移動し、日本には2008年にやってきました。
2023年チャイムはついに20歳のお誕生日を迎えました。
目は見えにくいようですが、骨付きのお肉をガシガシ食べており、まだまだ元気そうでなによりです。
ちなみに2022年に亡くなった世界最高齢のヒョウはなんと25歳!上には上がいますね。
3つ子誕生!王子動物園 2019年
2019年7月、神戸市・王子動物園で3頭のアムールヒョウが誕生しました。
母親は前述したアムロの娘「セイラ」父親はイギリス生まれの「アニュイ」です。アニュイは福山市、広島市を経て、2018年に神戸市にやってきました。
子は無事に生まれたものの、セイラが育児できなかったため、3頭は人工哺育となりました。メスは「スク」「ラム」オスは「トライ」と名付けられ、元気に成長しました。
2020年トライは横浜市・ズーラシア、ラムは広島県・福山市立動物園へ移動。2023年9月には残っていたスクが広島市・安佐動物公園へ旅立ちました。
子どもたちは性成熟である3歳を迎え、今後のペアリングに注目です。
2023年10月現在、王子動物園では父「アニュイ」母「セイラ」の2頭に会うことができます。
デンマークから「デン」来園|旭山動物園
2023年10月、約8年ぶりとなる新たなアムールヒョウが来日しました!
デンマーク生まれのオス「デン」2022年5月生まれ。
まだまだ幼い個体ですが、体が大きくアムールヒョウらしい毛並みでとても立派です。環境が変わったにもかかわらず落ち着いて過ごすなど、大物感がありますね。
現在、日本の動物園で飼育されているアムールヒョウの相関図を見てみると、大多数のアムールヒョウが血縁関係にあることがわかります。
これは、いま日本にいるアムールヒョウ同士での繁殖がむずかしいことを意味します。
そのため、外国の血統をもつデンに大きな期待が寄せられています。数年後には、ミライとの繁殖がうまくゆくことを願いましょう。
祝!アムールヒョウの誕生|旭山動物園
デンの来園翌年2024年4月にアムールヒョウのペアリングを開始した旭山動物園。
体格差のある2頭でしたが、事は順調に進み、2024年8月ミライが1頭の子を出産しました。
2頭にとって初の繁殖です。赤ちゃんがすくすく成長しますように。公開が楽しみです!
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野生に100頭ほどしかいない絶滅寸前の動物「アムールヒョウ」幸い日本では14頭のアムールヒョウが飼育されています。
しかしながら、繁殖がむずかしいアムールヒョウ。今後、日本の動物園から姿を消す可能性がとても高い動物です。だからこそ絶対に知っておくべき動物です!
以上、アムールヒョウに会える動物園リストでした。
【参考】
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