ゾウの耳や鼻の役割とは?ゾウの不思議な体

ゾウの耳と鼻|動物の豆知識

こんにちは。
子どもからおとなまで大人気の動物、ゾウ。おそらくゾウを知らない人はいないでしょう。

しかし、みなさんどこまでゾウのこと知ってますか?

知っているようで知らない、ゾウに関する真実をお届けします。

今回のおもな内容

ゾウの特徴と言えば、大きな耳と長い鼻。

ところで、みなさんはゾウの耳をよーく見たことありますか?

ゾウの耳

実は、とっても薄いんです。

ゾウの鼻や足の皮膚は数センチあるというのに、とくに耳先はペラペラの紙のよう。

夏は動かしやすく、血管も外気に近くなるため有利となります。

秋吉台サファリ ゾウ
耳の皮膚は非常に薄く、血管が見える。

一方、冬場はあかぎれや体温の放熱を招いてしまいます。そのため、耳先が切れたり欠けたりすることもあり、痛々しい。

寒い日には熱を逃がさないよう、耳をピタッと体に付けている様子を見ることもできます。

ゾウの鼻

長いゾウの鼻は、実は上唇と鼻がくっついたもの。骨はなく、筋肉でできています。

ゾウの鼻はなぜ長い?

体が大きくになるにつれ、動きが制御され、地面との距離は遠くなります。体重の重い動物にとって、座ったり伏せたりするのは、一苦労。

その不便を解決するために、ゾウの鼻は進化しました。

ゾウの鼻の役割

地面の草や高い木の葉をとったり、水を飲んだり、ゾウの鼻は自由自在に動きます。

鼻先には指のように動く突起(指状突起)やセンサーとなる感覚毛があります。そのため、ゾウは小豆サイズのものをつかんだり、鼻で触れることで物体を認識できだりします。

さらに、コミュニケーションのツールとしても知られています。わたしたちがボディタッチをしたり、握手をしたりするのと同じように、鼻で相手をさわったり、鼻と鼻を合わせたりします。

安佐動物公園 ゾウ
ゾウは鼻でコミュニケーションをとる。

もちろん、嗅覚器としても優秀。はるか遠くの水の匂いを嗅ぎとり、水場を探し当てることができるそうです。

トレードマークでもあるゾウの長い鼻は、何役もこなす非常に重要な器官です。

ゾウの砂かけ

ゾウの砂かけは、体についた虫を除去するためと考えられています。また、強い日差しから皮膚を守る効果もあります。

ゾウは砂かけだけでなく、泥浴びや水浴びも行います。泥は保湿作用もあり、皮膚を乾燥から防いでくれます。

秋吉台サファリ ゾウ
皮膚を守るために、砂かけや泥浴びを行う。

ゾウは長い鼻を器用に動かし、砂や水を取ります。そして、おなかにも背中にも、自由自在にかけることができます。

背中にかけるときは、顔が上向きになります。そのため、口角が上がり、笑っているように見えます。とても癒される瞬間です。

富士サファリ ゾウ
水浴びをする子ゾウ。

ゾウに加え、以前紹介したカバやサイのように体毛の少ない動物は、乾燥やばい菌から皮膚を守るために泥浴びをします。

外で暮らす動物たちにとって、寄生虫や皮膚の病気は命にかかわる重大な問題です。

ゾウの体温調節

もちろん、砂浴びや水浴びには体温を下げる効果があります。

そのため、暑い夏の日には動物園でも、プールに入ったり、ホースで水をかけられていたり。野生のゾウも同じように、水浴びをして体温調節をします。

水浴びなどができないときは?

ゾウが体温を下げるために日常的に行うのは、おなじみの耳の運動。パタパタと耳を動かしている姿を見たことがある方も多いと思います。

ゾウの耳、とくに裏側には血管がたくさんあります。耳を動かし風を起こすことにより、放熱します。その結果、体を冷やすことができます。

ゾウの体温はヒトとほぼ同じ、36~37度。

当然、外気温が高くなると体温も上昇します。暑いと感じる温度もわたしたちといっしょ。暑い夏の日には、頻繁に耳をパタパタしてます。

九州自然動物公園アフリカンサファリ アジアゾウ
耳を扇のように動かし、放熱します。

ゾウは汗をかくの?

驚くことに、ゾウには汗腺がありません。つまり、汗はかきません。というか、かけません。

わたしたちは、発汗により体温調節を行います。なぜ、ゾウにはその機能がないのでしょうか?

ゾウに汗腺がない理由

2トン以上の体重を持つゾウ。ところが、体重当たりの体表面積は、他の動物に比べると非常に小さい。

例えば、体重2トンのネズミがいるとしたら、ゾウのおよそ18倍大きい体を持つ計算になります。想像できませんが。それくらいゾウの体表面積は小さいのです。

ネズミなど小さな動物は体重当たりの体表面積が大きいので、うまく放熱し汗の量も少ない。

一方、体の大きなゾウは小動物の反対。もしゾウの皮膚に汗腺が存在したら、ゾウはずっと汗まみれ状態になってしまいます。

また、大量の汗をかくと、それ相応の水分が必要になります。

便利な社会で生きているヒトは、汗をかくたびに水分を摂取できます。しかし、自然界における水分確保は容易ではありません。

ゾウにとって発汗は、体温調節のメリットより水分喪失のデメリットの方が大きいのです。

(参照元:https://en.upali.ch/skin/)

ゾウの睡眠

野生のゾウは基本的に立ったまま睡眠をとり、睡眠時間も2時間程度と言われています。食事や移動に時間がかかったり、外敵から狙われたりするためです。

飼育下のゾウや子ゾウは横になります。しかし、片方に圧力がかかるため、長時間続けては寝れないそうです。

熊本市動植物園 ゾウ
ゾウの睡眠時間は短い。

大きくて強いゾウでもゆっくり睡眠をとることはできないと思うと、横になって眠れるって幸せなことだなぁ、と改めて感じます。

ゾウの寿命

ゾウは長生きな動物として知られており、東京都井之頭自然文化公園のはな子は国内最高齢69歳でその生涯を終えました。

一般的に、飼育下の動物は捕食や飢餓の危険がないため野生より長生きになる傾向があります。

しかし、ゾウはその逆。野生のゾウの寿命は70~80歳で動物園のゾウの2倍くらい、という研究結果があるそうです。

動物園のゾウたちは、運動不足やストレスに悩まされています。自然界において、ゾウは一日中エサや水を求めて移動するため、動物園だとせますぎて息が詰まる思いでしょう。

一方で、井之頭自然文化公園のはな子は野生と同じくらい長生きしました。エサや飼育方法など長寿の秘訣があったのでしょうか。たいへん興味深いです。

ゾウさんは長い鼻や大きな耳をはじめ、さまざまな特徴を持っています。その容姿からも大人気の動物です。しかし、意外と知らないことも多かったり。

学んだことを実際に確認できることは、動物園のおもしろさのひとつです。

ぜひ、細かいところまで注目して、ゾウの観察を楽しんでください。

京都市動物園 ゾウ

以上、ゾウの豆知識でした。

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