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大森山動物園生まれキリン「ルル」の子孫【動物の相関図】

08/06/2022

秋田県秋田市にある大森山動物園は1973年に開園。およそ15万平方メートル(サッカーコート20面以上)の敷地に90種以上の動物たちが暮らしています。

1991年からアミメキリンの飼育をはじめ、繁殖に成功しています。

また、大森山動物園はハズバンダリートレーニングをいち早くとりいれた動物園として有名です。

キリンをはじめとする動物たちの体温・体重測定や採血、削蹄などを負荷をかけずにおこなっています。

ストレスをあたえない飼育法は動物福祉の向上につながります。2013年度、2019年度にはNPO法人市民ZOOネットワーク主催のエンリッチメント大賞を受賞しています。

今回は2001年に大森山動物園で生まれたメスキリン「ルル」に注目します!

ルルの子はみな繁殖に成功しており、日本のキリンにおおきな影響をあたえています。

ルル|2001年2月ー2015年12月

ルルは2001年2月大森山動物園で生まれました。母親はナナ、父親は大分県・アフリカンサファリ出身のジュンです。

2003年、ルルは繁殖のため東京都・多摩動物公園へ移動。しかし、パートナー候補のオス(フジタ)が亡くなりオスが不在となりました。

そこで、2006年多摩動物公園から埼玉県・こども動物自然公園へブリーディングローンにより移動しました。

多摩動物公園では群れにうまくなじめなかったルル。

ところが、埼玉では落ち着き、2008年にはじめての子(チョコマル)を出産しました。なんとルルとおなじ誕生日(2月14日)です。

キリマルの死亡後、あらたなオス(フジマル)が来園。ルルは3頭の子を出産し、2015年末っ子マルが生まれた年に亡くなりました。

ルルの家系図

2022年7月現在 ()内は年齢順

  • ルルの子  4頭(チョコマル、ニック、ジル、マル)
  • ルルの孫  24頭(リンゴ、カリン、ルン、レン、フラハ+ジルの子19頭)
  • ルルのひ孫 3頭(ヒカリ+ジルの孫2頭)
大森山動物公園 キリン ルルの家系図

ルルの第1子「チョコマル」は盛岡市動物園ではリンタと呼ばれていました。多摩動物公園で生まれたユズとの間に2女をもうけています。

2020年には上野動物園でルルの初ひ孫(ヒカリ)が誕生しました。富山市にいるルルの孫(カリン)も近い将来よい知らせがあるかもしれません。

長崎バイオパークの「ニック」は2022年4月、ついに父親となりました。同園25年ぶりとなるキリンの赤ちゃん誕生です。

2013年生まれのジルは2015年に多摩動物公園へ移動。立派なオスへと成長し、すでに20頭以上の子孫をのこしています。

現在の埼玉県・こども動物自然公園の主「マル」は2頭のメスと繁殖に成功しています。

2022年3月、キリン舎がリニューアルオープンしたこども動物自然公園。

ひろびろとした放飼場もさることながら、海外動物園のようなガラス張りの屋内施設が目玉です。キリンは日本の寒い冬を快適に過ごせます。

さらに、間近にキリン親子を見れるいま大注目の動物園です。

本記事は過去のニュースや動物園ブログ等を参考にまとめています。誤りや追加があればご指摘お願いいたします。

【参考】

埼玉県こども動物自然公園