コンゴに生息する動物とは?オカピや珍猿に会えるブロンクス動物園

02/02/2020

コンゴ・ゴリラ・フォレスト1|Bronx Zoo7

広大な敷地を持つニューヨーク・ブロンクス動物園。タイガー・マウンテンやジャングル・ワールドを巡り、アフリカン・プレーンズまでやって来ました。

先進的な展示方法や日本にはいない動物などを見て学ぶ、貴重な体験ができます。

今回は、野生動物と来園者をつなぐ画期的な展示施設、ゴリラの森を紹介します。

ブロンクス動物園 マップ

Congo Gorilla Forest

ゴリラが暮らすCongo Gorilla Forest〈コンゴのゴリラの森〉は1999年にオープンしました。サッカーコート3面分以上の敷地に、コンゴ民主共和国(DRC)周辺に生息する動物の展示場や保全活動を紹介するパネル等が整備されています。

Total Experience Ticketを購入の方は追加料金なし。その他の方はプラス$6で入場できます。入場料はアフリカの野生動物保全活動のために使われています。

さらに、コンゴ・ゴリラ・フォレストは保全活動への関心を高め、オープン10年目には10億円以上の寄付金が集まりました。実際に、18か所の国立公園の整備に寄与しています。

このように、ブロンクス動物園は見せる展示ではなく、野生動物とヒトとをつなぐ重要な役割を果たしています。

生息地を表現したコンゴ・ゴリラ・フォレストには、400種ほどの植物が生い茂っています。ニューヨークさを感じさせない、自然の森のようです。

ブロンクス動物園 ゴリラフォレスト

ゴリラの森といっても、ゴリラしか住んでいないわけではありません。最初に登場するのは、美しいサル。

アンゴラコロブス

霊長目オナガザル科コロブス属のアンゴラコロブス。

アンゴラ、DRC、タンザニアなどに生息しています。白と黒の美しい体毛を持つ、体長70センチほどのサルです。

アンゴラコロブスは分布域において日常的に観察できるため、絶滅のおそれが少ない(LC)と評価されています。

一方で、農業や林業による生息地破壊や密猟が彼らの生活を脅かしています。

ブロンクス動物園 アンゴラコロブス

金網で仕切られた放飼場の中心には、複数の木がランダムに配置され、ロープも張り巡らされています。樹上性のコロブスたちは地上に降りることなく、木から木へと移動することができます。

一見人工的な網の展示場は、野生動物の匂いや音を伝えてくれます。視界を邪魔することもなく、写真撮影にも適しています。

アンゴラコロブスは、日本でよく見かけるアビシニアコロブス(ゲレザ)と似ています。

はっきりとした白い輪郭を持つアビシニアコロブス。一方、アンゴラコロブスの顔周りの白毛は長く、目の横の毛は特に目立ちます。

アビシニアコロブスとアンゴラコロブス
左:アビシニアコロブス 右:アンゴラコロブス

アンゴラコロブスに会える動物園

現在、日本でアンゴラコロブスを展示しているのは、愛知県の日本モンキーセンターのみです。

2016年熊本地震以前は、熊本市動植物園でもアンゴラコロブスが飼育・展示されていました。獣舎が被災し非公開となり、2019年8月に来園した際もアンゴラコロブスは展示されていませんでした。

巨大な木の中を通ると、右手には滝。そして左手に見えたのはDRCを代表する動物。

オカピ

偶蹄目キリン科オカピ属。

現在はDRCのみで観察され、森の奥深くに生息しています。

胴体から頭部の美しい茶色と、四肢の縞模様が目を引きます。警戒心が非常に強く、1900年まで注目を浴びることなく暮らして来ました。

動物園でも、静かに人目を避けている印象のオカピ。ブロンクス動物園のオカピ展示場は、まさに森林。ところどころに植えられた木々が、自然にオカピとヒトの間を遮ります。

ブロンクス動物園 オカピ

奥行きのある広い敷地にもかかわらず、狭い観覧スペース。オカピの生息地をのぞかせてもらっている感覚になります。オカピにストレスをかけないよう、静かにそっと観察しました。

場所を変えてみると、もう一頭オカピが現れました。なにやらひそひそ話をして、見えないところへ行ってしまいました。

ブロンクス動物園 オカピ

なかなか姿を見ることができない動物。

それが、真のオカピを表現する一文としてふさわしいでしょう。容易く見れるような環境は、オカピには適しません。

姿を現さない野生のオカピの観察や研究は、非常に困難です。

個体数は推定1~3万頭ほどと、研究者によって異なります。科学的に信頼できる数字ではないため、予想以上に少ない可能性もあります。

肉や皮を目的とした密猟や開拓により、オカピは現在減少傾向にあると考えられています。IUCNレッドリストでは、絶滅危惧種(EN)に指定されています。

オカピに会える動物園

日本におけるオカピ飼育の歴史は浅く、1999年に初めて2頭のオカピ(キィァンガと故レイラ)がアメリカからやって来ました。

2頭は、翌2000年(故ピッピ)と2003年(ルル)に繁殖に成功しています。

その後、2003年にアメリカからやって来たホダーリ(オス)と日本で初めて生まれたオカピ、ピッピが結ばれました。

現在、3か所の動物園で計6頭のオカピに会うことができます。ズーラシアでは、今後の繁殖に期待が寄せられています。

[su_box title="オカピに会える動物園" box_color="#a1a1a1″ radius="17″]
  • 上野動物園
    • バカーリ(オス、2015年9月生)
  • よこはま動物園ズーラシア
    • ホダーリ(オス、2001年6月生)
    • ルル(メス、2003年10月生)
    • ララ(メス、2014年12月生)
  • 金沢動物園
    • キィァンガ(オス、1996年5月生)
    • トト(オス、2006年8月生)
[/su_box]

湿り気を帯びた大小さまざまな草木の中を歩くことで、ジャングルを体感させてくれるコンゴ・ゴリラ・フォレスト。くねくね道をしばらく歩くと、次の動物が現れました。

マンドリル

霊長目オナガザル科マンドリル属。

カメルーンからコンゴ共和国の一部に生息しています。青い肌に赤い鼻筋、黄色のヒゲが印象的なマンドリル。色鮮やかなオスに比べて、メスや子は薄色です。

木や石が乱雑に置かれ、落葉した展示場。いくつもの木漏れ日が差し込み、まるでジャングルの中に迷い込んだようです。

倒れた巨木がマンドリルたちの椅子になっていました。

ブロンクス動物園 マンドリル

オスの姿は見つけられずざんねん。ブロンクス動物園では、2018年9月にメスの赤ちゃんが誕生しています。

そして、お隣には見たことのない動物が登場!

ウォルフグエノン

霊長目オナガザル科オナガザル属。

DRCの熱帯雨林に生息する樹上性の動物、ウォルフグエノン。ウォルフ博士によって同定されたことから、その名が付けられました。

腕は黒く、耳の房毛や脚は赤みを帯びています。おなかは真っ白と、コントラストが美しいサルです。オスはメスの2倍ほど、5キロ前後に成長します。

ウォルフグエノン ブロンクス動物園

同じグエノンの名を持つ、ブラッザグエノンにお顔は似ていますね。

日本では会うことができない種です。みなさんお見逃しなく!

近くにはアカカワイノシシも展示されていました。ゴリラの森と称しつつ、コンゴ民主共和国(DRC)をはじめとする中央アフリカに生息する動物や、その生息環境を紹介してくれる施設です。

いよいよ次回はメインのゴリラが登場します!

Bronx Zoo8につづく